性能は上位モデルと同等
解像度の低さが意外と有利か
性能面はmoto g8 plusと共通しており、チップセットにはミドルクラス向けとしてはもっとも新しい「Snapdragon 665」を採用。メモリーは4GBで、内蔵ストレージは64GB。microSDスロットも備えており、最大512GBのストレージ追加も可能だ。
前モデルの「moto g7」を使った時は、3Dゲームをプレイするにはやや性能が足りなかった印象があったが、moto g8でいくつかのゲームをプレイしたところ大きなストレスを感じることなく楽しむことができた。チップセットの進化に加え、moto g8の方がディスプレー解像度が低い分グラフィック描画にかかる負荷が小さいことが影響していると考えられるが、品質を強く求めるのでなければ大画面ということもあり、コンテンツは楽しみやすいといえる。
ちなみに機能面では、本体を2回ひねるとカメラが起動する、2回振り下ろすとライトが点灯するなど、独自のインターフェース「Motoエクスペリエンス」を継続して搭載。操作は難しくないことから、使いこなせばより本体操作が便利になることだろう。
スマートフォンとして利用する上で重要な通信機能に関しては、携帯大手3社及び楽天モバイルに対応しており国内での利用はおおむね問題ないといえる。SIMスロットは2つ備わっており、デュアルSIM・デュアルVoLTE(DSDV)に対応。一方のSIMスロットはmicroSDとの排他利用となるが、SIMフリースマートフォンでは一般的なものだ。
注意しなければならないのは、moto g8 plusと比べるとスペックダウンしている部分が多いことだ。一番気になるポイントはWi-Fiで、サポートしているのがIEEE802.11 b/g/n、つまり2.4GHzのみとなっている。低コスト化のためとはいえ、2.4GHzは家庭でも環境によっては混信で通信品質が大きく落ちるケースが増えているだけに、5GHzをサポートしていないのは残念だ。
またFeliCaだけでなく、NFCにも非対応だという点に注意が必要だろう。最近ではFeliCaがなくても、「Google Pay」を用いてVISAのNFCによるタッチ決済が利用できるようになってきただけに、こちらも利用できなくなってしまうというのはキャッシュレス決済の側面からも残念だ。
2万円台でこの機能・性能はオトク感が高い
改めてmoto g8を振り返ると、パンチホールを採用したモダンなデザインで、トリプルカメラを搭載し充実した撮影機能を備えながら、上位モデルの「moto g8 plus」「moto g8 power」と同じ性能を備えている。それでいて税抜きであれば2万円台前半という価格を実現しているのだから、コストパフォーマンスとしては驚異的といえるだろう。
実際に使ってみるとディスプレーの品質やWi-Fi、NFCなど随所にコストを抑えている要素が見えてしまうことは確かだが、それでも普段使いに大きく影響するマイナスポイントは少なく、必要十分な機能・性能は備えている。カメラやゲームなどに高い性能を求める、あるいはどうしてもFeliCaが必要というという人でなければ、価格的にも高い満足度が得られるだろう。
| moto g8 | moto g8 power |
moto g8 plus(参考) |
|
|---|---|---|---|
| ディスプレー | 6.4型液晶 (19.5:9) |
6.4型液晶 (19:9) |
6.3型液晶 (19:9) |
| 画面解像度 | 720×1520 | 1080×2300 | 1080×2280 |
| サイズ | 約75.8×161.3 ×9mm |
約75.9×156 ×9.6mm |
約75.8×158.4 ×8.27mm |
| 重量 | 約188.3g | 約197g | 約188g |
| CPU | Snapdragon 665 2GHz+1.8GHz(オクタコア) | ||
| 内蔵メモリー | 4GB | ||
| 内蔵ストレージ | 64GB | ||
| 外部ストレージ | microSDXC(最大512GB) | ||
| OS | Android 10 | Android 9 | |
| 対応バンド | LTE:1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
||
| DSDS | ○(DSDV) | ||
| VoLTE | ○(ドコモ、au、SB、楽天 楽天はg8 plusは5月対応予定) | ||
| 無線LAN | IEEE802.11n(2.4GHz対応) | IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
|
| カメラ | アウト:16メガ (標準、F1.7) +8メガ (広角) +2メガ (マクロ) /イン:8メガ (F2.0) |
アウト:16メガ (標準、F1.7) +8メガ (広角) +2メガ (マクロ) +8メガ (光学2倍) /イン:16メガ (F2.0) |
アウト:48メガ (標準、F1.7) +16メガ (広角) +5メガ (深度測定) +TOF /イン:25メガ (F2.0) |
| バッテリー容量 | 4000mAh | 5000mAh (18W充電対応) |
4000mAh (18W充電対応) |
| 生体認証 | ○(指紋、plusのみ顔も対応) | ||
| SIM形状 | nanoSIM×2 | ||
| USB端子 | Type-C | ||
| カラバリ | ノイエブルー、ホログラムホワイト | スモークブラック、カプリブルー | コズミックブルー、ポイズンベリー |
| 価格 | 2万5800円 | 3万2800円 | 3万8800円 |

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