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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第558回

HPの業務を継承したKeysightとAvago 業界に多大な影響を与えた現存メーカー

2020年04月12日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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電子計測器ビジネスはもちろん
全部門で売上を大きく伸ばす

 Keysightの4部門体制での財務状況をまとめたのが下表である(2015/2016年の数字は、過去の業績を4事業部門に組み替えた場合のもの)。2017年はIxiaの買収分業績が上乗せという程度だが、2018年にはすべての部門で売上が増えている。

4部門体制での業績(単位:ドル)
年度 売上 営業利益 純利益
Communications Electronic
Industrial
Ixia Services 合計
2015 17億300万 7億5800万 7億100万 28億5600万 4億3100万 5億1300万
2016 17億5200万 7億7600万 4億200万 29億1800万 4億600万 3億3500万
2017 17億3800万 8億3600万 2億5600万 4億1900万 31億8900万 2億3900万 1億200万
2018 20億3700万 9億6500万 4億5100万 4億6100万 38億7800万 -3億4600万 1億6500万

 2018年に営業利益が赤字なのは、Ixiaの買収にともなうのれん代の減損処理を行なったためで、ただしその結果として税金が大幅に減ったことで、純利益は前年並みに確保した格好だ。

 その2018年に、もう一回組織変更が実施された。これは、Service Solutionsの解体である。

Service Solutionsの解体で、ある意味すっきりしたとは言える

 そもそもCommunication SolutionとElectronic Industrial Solutionsでは扱っている消耗品も異なれば、較正なども異なるし、中古再生品にしても両方の事業分野にまたがる製品は少ない。

 Ixia部門はこうしたService Solutionにあたる機能を自分の事業部で抱えているため(Ixiaの買収時にこれらをService Solutionに移管することはできなかったようだ)、「ならば各事業部でそれぞれService Solutionを提供する方がいいのでは?」となったらしい。

 その再編後の2019年までの業績が下表の通り。上の4部門体制での財務表と比較するとわかりやすいが、2018年度で言えばCommunications向けサービスの売上が3億ドル、Electronic Industrial向けサービスの売上が1億ドルといったところだったようだ。

2019年までの業績(単位:ドル)
年度 売上 営業利益 純利益
Communications Electronic
Industrial
Ixia 合計
2017 20億6400万 9億2900万 2億5600万 31億8900万 1億4800万 1億200万
2018 23億9200万 10億7100万 4億5100万 38億7800万 -3億9400万 1億6500万
2019 26億8800万 11億3500万 4億8900万 43億300万 7億1100万 6億2100万

 ちなみに2020年度に入り、Keysightはもう1回再編を行なっている。これはIxia部門がCommunicationsに統合された形だ。こちらはまだ第1四半期の決算しか出ていないので数字は省くが、従来のIxia部門の売上がそのままCommunicationsに合算された形になると思えば良い。

 2019年は全部門で売上を大きく伸ばしており、純利益も6億ドルと独立後で言えば過去最高になっている。

 このようにいろいろと社内での変遷はあるものの、基本的には祖業とでもいうべき電子計測器のビジネスを現在もそのまま引き継いでいるのがKeysightと言って良いかと思う。

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