いま聴きたいオーディオ! 最新ポータブル&ハイエンド事情を知る 第16回
これ1台でいいかも、豊富な機能で音のいいプレーヤーFiiO「M11 Pro」はオススメできる【更新版】 (4/5)
2020年03月12日 20時30分更新
目立たないが、非常に優れているスリープ時の省電力性能
M11 Proは、多機能でありつつも反応が機敏だ。そして、非常に優れているのが、スリープ時のバッテリー持続時間の長さだ。公式では55日(ほぼ2ヵ月)とアナウンスされているが、Android搭載プレーヤーとしてはかなり長い部類と言える。
これはディープスリープという仕組みを取り入れているため。スリープ時の消費電力を大きく下げることは、プレーヤー不使用時に自動的に電源を落としてバッテリーの減りを防ぐ、他社の仕組みよりも再開までの時間が短く優位だ。地味なポイントだが、スリープ時にバッテリーが目減りしてしまう点は、使っていて必ず不満に感じる点なので、重要である。充電時間自体はクアルコムのQuickCharge 3.0/2.0対応充電器を利用した場合で2.5時間、USB PDの場合は5V/2Aで3時間程度(いわゆるUSB PDの急速充電ではない)となるため、それなりにかかる面もあり、再生を頻繁にしない人が充電なしで長期間使える点はいいだろう。
カスタマイズされたM11 ProのAndroid OSでは、Pureモードという音楽再生専用に特化したモードも用意されている。Pureモードでは、FiiOが開発した専用プレーヤーが利用できるが、このプレーヤーも多機能だ。
FiiO M11 ProはDSD 11.2MHzや、PCM 384kHz/32bit、そしてMQAのフルデコードにも対応しており、対応フォーマットの点でも死角がない。
最近ではデジタルオーディオプレーヤーでもストリーミング再生を楽しみたいという人も多いだろう。Amazon Music HDで配信されている、Ultra HDコンテンツ(要するにハイレゾ音源)については、Amazon Musicアプリからの再生では、48kHzどまりになるようだ。ここはプレーヤーというよりもAndroid+Amazonのアプリ側の制限ではあるが、一応書き添えて置く。
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