動作は予想以上に快適
OSはAndroid 9で、それを基にした独自UIを採用しています。さらに、Android 10へのアップデートも予定されています。CPUはクアルコムのSnapdragon 675を搭載。メモリーは6GB、ストレージは128GBという構成になっています。
スマホのパフォーマンスを数値化して評価できる「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを何回か計測してみると、21万点台を記録。スコアはミドルレンジ相当ではありますが、動作自体は非常に快適。まったく不満なく使えました。
バッテリー容量は3820mAh。Quick Charge 3.0(18W)の急速充電に対応します。外出先で写真を撮ったり地図アプリで経路案内を使ったりしても、電池切れになる不安はありませんでした。またロードバイクで走行する際に、経路や時間を計測するアプリを使ってみましたが、約2.5時間で20%弱の減りでした。常時GPSが動作するため電池消費も激しくなりますが、予想よりも消費を抑えてくれた印象です。万が一、バッテリーが心配になっても「節電モード」が使えます。さらに残量をセーブできる「超小電力モード」も搭載します。
本体左側の「スマートキー」は操作を割り当てられる便利機能。割り当てられる操作が豊富にあるのが特徴です。今回は慣れるまで使えませんでしたが、自分好みにカスタマイズするとさらに使いやすくなりそうです。
その他、指紋認証・顔認証の両方に対応します。顔認証の速度はかなり速く、真正面から少しずれていても認証されるようです。また手をいっぱいに伸ばした距離でも問題なく解除できました。すばやくロック解除できるのは便利ですが、セキュリティ面で少々気になるところではあります。おサイフケータイ、防水・防塵性能には非対応です。
【まとめ】ディスプレーとカメラはハイエンド並み
コスパに優れた1台
TCL PLEXの特徴は、ディスプレーの品質とカメラの性能。発色の良さは際立っていて、美しいだけでなく見やすいのもうれしいポイントです。カメラは欠点のないオールラウンドな性能で、ポートレートや夜景撮影も高品質で仕上げることができています。この2点では、ハイエンドモデルに迫るクオリティーが体験できるのではないでしょうか。
強いて言えば、防水/防塵性能を備えていたら、写真撮影などもっと広く使い倒せるのに、と思います。また、スマホ初心者向けの価格ではありますが、本体がやや大きすぎると感じる人もいるかもしれません。
とはいえ、ディスプレーやカメラの性質に優れ、動作も快適。そして3万円を切る価格でこれらが楽しめるコストパフォーマンスの高さは、何よりも魅力です。低価格帯で高性能なスマホを探しているなら、検討してみてはいかがでしょう。
この連載の記事
-
第478回
スマホ
「Zenfone 11 Ultra」は大型化路線! それは多くのニーズを満たすスマホへの進化 -
第477回
スマホ
ゲーミングスマホの領域を超えた! カメラ性能も大幅強化のASUS「ROG Phone 8」 海外版を一足先にチェック! -
第476回
スマホ
ライカカメラらしい撮影がさらに磨かれた! 「LEITZ PHONE」が3になって再び登場 -
第475回
スマホ
ハッセルブラッドカメラを強化、フラグシップにふさわしい性能のカメラフォン「OnePlus 12」 -
第474回
スマホ
ロレックス風カメラデザインを取り入れたスマホ「realme 12 Pro+ 5G」は高級感あふれる仕上がり -
第473回
スマホ
スリムになったOPPOの主力スマホ「Reno11 Pro 5G」海外版を前モデルと比較レビュー -
第472回
スマホ
OPPOの最新フラグシップ「Find X7 Ultra」はデュアルペリスコの最強カメラスマホ -
第471回
スマホ
4万円以下折りたたみスマホ「Libero Flip」は折りたたみ入門機に最適だが対応バンドの問題も -
第470回
スマホ
背面ライトは健在! 手軽価格の「Nothing Phone (2a)」クイックレビュー -
第469回
スマホ
日本初上陸のnubiaの縦折りスマホ「nubia Flip 5G」レビュー! 安くて手軽に使える折りたたみ -
第468回
スマホ
ハイエンドAndroidタブ「OPPO Pad 2」はフル装備で使うと利便性が格段に向上する - この連載の一覧へ