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全国高校eスポーツ選手権ベスト8の実力を持つeスポーツ部だが、部活動は意外にゆるめ!?

仙台育英高校eスポーツ部を見学、和気あいあいでもしっかり連係して練習する部活動風景がうらやましすぎた

2020年03月02日 11時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

提供: サードウェーブ

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予想外にも1年生はFPSが得意! リーグ・オブ・レジェンドだけではないタイトルの選択肢に驚き

ゲームを練習している部員もいれば、それを後ろから観ている部員も

 第一回、第二回の全国高校eスポーツ選手権でどちらもベスト8と先述したが、これは「リーグ・オブ・レジェンド」(以下、LoL)部門での功績である。スポーツの名門である仙台育英のことなので、ゲームタイトルを絞ってガッツリ練習したり、戦略決めのミーティングをしていると勝手に思っていた。しかし、まず目に飛び込んできたのは、「Apex Legends」をプレイしている生徒だった。

あれ、Apex Legendsをプレイしている部員がいる! しかもかなり上手い。ちなみに1年生はFPSが得意らしい

もちろん、チームを組んでLoLをプレイしている生徒も

 え、LoL以外もプレイしていいの? と思わず声に出してしまったのだが、村上先生によると、LoLのようなMOBAというジャンルが得意な生徒がいれば、FPSなどほかのジャンルが得意な生徒もいるはずで、タイトルを絞ってしまうと入部をあきらめてしまう生徒もいるかもしれないため、プレイタイトルは常識の範囲内で任せているのだという。ただ、もちろん部員たちがプレイしていたのは、しっかりと大会が開催されている、eスポーツとしても盛んなタイトルばかりではあった。

 ちなみに、取材に1年生だった部員たちは、かなりFPSが得意とのことで、私もプレイしているApex Legendsでも観ててうまいなと思える立ち回りやエイムを見せていた。なお、全国高校eスポーツ選手権とは別に開催されている「STAGE:0」のフォートナイト部門にも挑戦してみたが、こちらは残念ながら惨敗だったとのこと。今後はSTAGE:0も挑戦していきたいと意気込んでいた。

 また、きっかりと部活開始時に時間どおりに全員集合しているかと思いきや、時間がたつにつれてだんだんと部員が集まってくるというゆるめの活動も好印象だった。村上先生曰く、大会に勝つことも大切だが、高校の部活なので勉強などほかにもやることがたくさんあるため、その日活動できるかどうかは自身の判断に委ねているとのことだ。また、宮城野校舎で授業がある情報科学コースの部員が多いものの、多賀城校舎に通っている生徒も部員の中にはいる。そういった部員たちは同じ時間帯から活動を始めるのは難しいため、活動できそうなときに参加するという方針を採用しているようだった。

 部活動を見学させてもらったが、いい意味で“ゆるさ”が意外だった。スポーツ特有の(考えが古いかもしれないが)厳しい上下関係や、スパルタなどとははるか無縁な和気あいあいとした活動で、敬語はしっかり使うもののちょっと年上の友人のような村上先生と部員たちとの関係も、いいなと感じた。ここら辺は、運動部ではない文化部のよいところだ。部活動といえば、おとなしい生徒だと少し入部に気合がいるが、そんな感じが微塵もしなかったので、これは入部しやすいだろうなと思った。

和気あいあいとした感じがまたうらやましかった。こんな部活動が私の高校時代にもあれば……

生徒がお手洗いに行っている最中にヘルプでLoLをプレイする村上先生

 ただ、2月という大会が終わってすぐという時期だけに、結構ゆるめに活動していたが、大会が近づいてくるにつれLoLの練習も熱を帯びてくるとのこと。その鱗片として、村上先生がLoLのサモナーズリフトのマップを作戦会議用に印刷してホワイトボードに貼り付けていた。今後はこのマップを使用しながら作戦会議などのミーティングを実施していきたいという。

村上先生がホワイトボードに貼ったのは、LoLのマップ。これを使って今後は作戦会議などをしていくという

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