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らせん構造ではないネジ+G-SHOCKの耐衝撃構造=IoTネジ誕生

カシオ×NejiLawのIoTネジ「smartNeji」が国土を災害から守る

2020年02月16日 12時00分更新

文● 松下典子 編集●飯島恵里子/ASCII

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緩まないネジ×情報収集・共有機能で日本の課題を解決

 いま日本では、「人口減少」「インフラの老朽化」「自然災害レベルの増大」の3つの課題を抱えている。人口減少により労働力が不足すれば、建造物の維持管理は難しくなっていく。また、高度経済成長期に整備された道路や上下水道などのインフラが老朽化し、水道管破裂などの事故も各地で発生している。加えて、近年は巨大地震や台風、豪雨、豪雪などの自然災害が多発しており、老朽化した建物やインフラの強化・修繕対策を迅速に進めていかなくてはならない。

 この3つの課題を解決するには、少人数で効率的に修繕・メンテナンスをする方法が必要。あらゆる建造物を遠隔で監視し、耐久年数を把握できれば、工事の優先順位や避難経路の確保ができる。そのため、開発が進められているのが「IoTネジ」だ。

 建造物の接合部にはネジが使われており、接合部は応力が集中しやすい箇所だ。既存の建物にIoTネジを組み込めば、建物の応力分布を把握できる。さらに、こうした建造物が増えていけば、建物が地盤の情報を取得するセンサーとして機能し、国土計画にも役立てられる。

ネジの1本1本にIDを付与し、位置情報、応力、加速度、温度を計測し、遠隔からデータを収集しようという試みだ

 IoTネジ「smartNeji」は、ネジの1本1本にIDが付与されており、位置情報、応力、加速度、温度を計測し、遠隔からデータを収集できる、というものだ。単純にネジにセンサーを取り付ければ実現できそうにも思えるかもしれないが、そう簡単にはいかない。

 従来のネジでは、異常値を検出した場合、エラーがネジの緩みによるものなのか、応力環境の変化なのかの区別がつかないからだ。完全にネジが緩んでしまうと、計測不能となってしまう。精密に計測するには、ネジが緩まないことが重要だ。

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