LEDの光は非常に強い
LEDケーブルは分岐コネクターあり
一通り外観をチェックしたところで、さっそく電源を付けてみよう。LEADEX III GOLD ARGBでは、ファンの内側に組み込まれた半透明のリングと、コネクタ部分の奥に、アドレサブルLEDが組み込まれている。電源を付けると、それらのLEDが一斉に点灯して非常に明るく光る。
ファンの上部はメッシュ構造で、ファンのリングに組み込まれたLEDの光を妨げることがない。またコネクター部分は透明なアクリルで作られているため、LEDの光が盛大に広がる。明るい場所でもまぶしいほど光るので、PCケース内など暗い場所なら、さらに目立つこと請け合いだ。
LEDの色や点灯パターンは、背面のボタンを押して変更できる。背面のボタンから指定できる色は白、赤、薄い青、緑、濃い青、紫、黄色の7色。点灯パターンは、リングやコネクターのLEDが虹色に光って回転するパターン、それぞれの色が間欠的に強くなるパターン、一定時間で色が変わるパターンなどがある。
一般的なイルミネーションで利用される色合いや点灯パターンはおおむねカバーされており、自分の好きなイルミネーションに変更して楽しむのも容易だ。また3ピンのアドレサブル対応ピンヘッダケーブルを付属しており、これを使ってマザーボードと接続すれば、マザーボードのユーティリティーから変更することも可能だ。
ASUS、GIGABYTE、MSI、ASRockなど幅広いマザーボードメーカーのアドレサブルLED対応ピンヘッダに接続し、それぞれのメーカーが提供するRGB制御ユーティリティーで色などを変更できる。対応するマザーボードは、Super Flowerが公開しているPDFで確認できるので、不安なら購入前に確かめておくと良いだろう。
また、付属のLEDケーブルの途中には一基分の分岐コネクターがある。この分岐コネクターにPCケースが装備するLEDハブのケーブルを挿せば、電源ユニットとPCケースが搭載するLEDファンをマザーボードのユーティリティーからまとめて制御できるわけだ。貴重なマザーボードのLEDピンヘッダを、電源ユニットだけで使うには躊躇する、というユーザーも安心の作りだ。
搭載するファンのエコモードとは、内部温度が58~60℃まで上がると、650~750rpmで回転をはじめ、それ以降は温度の上昇につれてファンの回転数を上昇するという自動調整機能だ。ファンが動作して内部温度が45~48℃まで下がると、ふたたびファンは停止する。
試しに、Core i5-9400のCPU内蔵GPUを利用するシンプルな構成でOCCT 5.4.2のPOWER SUPPLYテストを10分間動作させてみた。このときの消費電力はおおむね135W前後だったが、ファンが回転を始めることはなかった。
80PLUS GOKD認証を取得した変換効率に優れた電源ユニットだけに、発熱は少ないと考えて良さそうだ。テスト中に電源ユニットのフレームを触ってみたが、ひんやりとしたままだった。静音性の高いPCを作りたい時にも重宝するだろう。
テスト環境 | |
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CPU | Intel「Core i5-9400」(2.9GHz) |
マザーボード | ASUS「ROG STRIX Z390-F GAMING」(Intel Z390) |
メモリー | CFD販売「W4U2666CM-8G」 (PC4-21300 DDR4 SDRAM 8GB×2) |
SSD | Western Digital WD Black SN750「WDS500G3X0C」 (M.2 NVMe、500GB) |
電源ユニット | サイズ「虎徹MarkII」(サイドフロー、12cm角) |
室温 | 23.4℃ |
オープンフレームケースなどで本領を発揮
LED搭載パーツ全体で考えても光量は非常に強く、PC全体のイルミネーションを明るく彩ってくれそうなのは間違いない。ただ、最新のPCケースでは電源部分をカバーで覆ってしまうモデルが多いため、こうしたLEADEX III GOLD ARGBの利点を活かしきれない。
Thermaltakeの「Core P3」のようなオープンフレームタイプのPCケースなら、LEADEX III GOLD ARGBの美しいイルミネーションをしっかり活かしたPCが作れる。
逆転の発想として、Fractal DesignのDefine R5など、電源ユニットのカバーを装備しない古いPCケースと組み合わせてもいいだろう。この世代のPCケースでも、アクリルパネルを搭載しているモデルはあるし、Define R5であれば強化ガラス製の側板がオプションで販売されている。こうした組み合わせなら、LEADEX III GOLD ARGBの強力なイルミネーションを存分に楽しめるはずだ。