ピットインでトップに踊りでた65号車だったが……
17周目あたりからピットインをするチームが出始め、22周までにはGT300の全車がピットインを終えます。その中には250kmというレース距離を踏まえタイヤ無交換で勝負に出るチームもありました。そのタイヤ無交換作戦でトップに返り咲いたのが65号車。ピット作業時間の大幅短縮により56号車と11号車の前に出たのです。レース後半に15秒という大差をつける65号車を必死で追いかける56号車と11号車Rの2台のGT-R。しかし、56号車が突然スローダウンし、そのままマシンを止めてしまいます。しばらくすると再び動き出した56号車ですが、順位は5番手まで下がってしまいました。
そこで2位に浮上したのが11号車。3番手には55号車が上がりますが、さらにその背後には13台も抜いてきた96号車が迫っていたのです。レースはファイナルラップまで65号車がリードしましたが、そのファイナルラップの最後の最後、セカンドアンダーザブリッジをくぐりビクトリーコーナーに差し掛かるところで突然のペースダウン。止まりそうな速度で惰性で進み、ギリギリのチェッカーフラッグをくぐり抜けようというところで11号車に抜かれてしまいました。そして優勝を勝ち獲ったのはチェッカー直前で65号車を追い抜いた11号車!
リザルトは2位に65号車、そして3位に96号車が入りましたが、チャンピオンはポイント差で4位入賞の55が獲得。最終的にランキング2位の96号車に11.5ポイント差をつけての堂々のチャンピオンとなりました。
高木選手とGT300クラスのARTAにとって、なんと17年ぶりのチャンピオン! またNSX GT3も初のチャンピオンです。相方の福住選手にとってはSUPER GTにデビューした年にチャンピオンという偉業を成し遂げています。
ファイナルラップの最終コーナーでの突然のドラマや、最終戦までもつれ込んだチャンピオン争いは、SUPER GTの面白さそのもの。来シーズンもいっそう波乱を含んだ展開になりそうなSUPER GTのGT300クラスから目が離せません。
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