9月にできたばかりの新空港で
スマホ売り場をチェック!
北京の新しい空港「北京大興国際空港」が9月に開業しました。世界最大の面積を誇り、滑走路は4本もあります。場所は北京市内から南に約50kmも離れているものの、開業と同時に空港鉄道も走り出しています。北京ではスマートフォンやPCメーカーがよく発表会を行っています。また、中国最大の通信関連展示会も北京で開催しているのです。
筆者も取材で何度も北京を訪問していますが、今後はこちらの空港を使うこともあるでしょう。ではどんな空港なのか、さっそく見てきました。
北京大興国際空港までは空港鉄道「地下鉄大興機場線」に乗車するとわずか22分で到達できます。しかし、始発駅が北京地下鉄10号線の草橋駅というやや不便な場所にあるため、北京の中心部からはさらに30分以上の時間を見込んだほうが無難。市内から空港まで1時間程度かかりそうです。
切符は自動販売機で購入可能、空港までは35元(約540円)です。切符はICカードで改札口にタップして入場しますが、その改札機には監視カメラがついており、改札を通る一人一人の顔を確認しています。このあたりは物々しさよりも近未来的な印象も受けるかもしれません。そして電車に乗り込めばスーツケース置き場もある広い車内でゆっくりとくつろぐことも可能。なお各座席にはUSBコンセント(Type-A)も備わっています。
空港に到着するとそこは巨大な空間。最新の空港ということで天井も高く、チェックインカウンターの並びにも余裕があります。まだ就航路線が少ないために、乗客の数もまばらでそれほど混雑はしていません。いずれ今のメイン空港である「北京首都空港」からより多くの路線がこちらに移管されるはず。日本からの路線もいくつかはこちらを使うことになるのでしょう。
全自動のチェックイン機など、これはいまさら珍しいものではありませんが、数多く設置されているので行列に並ぶことなくチェックインできそう。なお、所々には巨大なWi-Fiのアンテナも目立っているので通信環境は快適でしょうが、速度を計測したところ数Mbps程度とあまり良くありません。これから乗客が増えてきたらそのあたりも強化されていくのかも。
3回の出発ロビーにはプリペイドSIMの自販機もありますが、これは海外渡航用。MVNOのSnail Mobileのものです。この自販機も首都空港や上海の浦東国際空港などに設置されていますが、最近は中国でもローミング料金が安くなったのであまりこの手のものは使われなくなっています。販売されているのもほとんどタイ用の同じものが並んでいるだけでした。
空港と言えばショッピングも楽しみの1つですが、自由に入れるエリアにはあまりお店はありません。一方、セキュリティーチェックを通った内部(制限エリア)には多くの店があるようです。中でも気になるのがファーウェイとシャオミのお店。国内線ですが制限エリアに大きい店を構えています。ということで北京大興空港経由で上海など他の中国の都市へ行く人は、搭乗前にお店をのぞいてみたいもの。
非・制限エリアはまだお店もあまり多くなく、2階の国内線到着ロビーにファーストフード店などがちらほら。ここのスタバは座席もゆったりしていますが、マクドナルドはまだ一部工事中で座席はあまりない状況でした。これからお店が増えていくのかもしれませんが、現状では客数に対して飲食店の数が少ない印象です。
1階は国際線の到着ロビーなので、日本からくる場合はこちらに到着します。ここはスーパーが入っているので食料品なども購入可能。出発前にお買い物をしたい場合は1階まで降りてくるといいでしょうね。モバイルペイメント対応の小さい無人レジもあります。
空港への足は地下鉄の他に国鉄(中国鉄路)もあります。ただし、こちらの始発駅も北京西駅で、北京中心部ではありません。本数も1時間に1本程度。鉄道マニアならこちらをあえて使うのもありかもしれませんが、いずれにせよ市内に出るにはあまり便利ではありません。大荷物のある場合はタクシーを使うのがベターかも。
中国の空港は「雰囲気が暗い」「いろいろ不便」なんてイメージがありますが、ここ北京大興国際空港はそれを一切感じさせません。北京に行く機会があったら、ぜひ北京大興国際空港行きのフライトを選んでみてください。
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