プレーヤーと距離が近いゲーム会社を目指している
3人目は、日本のR6Sにおけるキーマンである、ユービーアイソフト 日本・アジア地域取締役社長のスティーブ・ミラー氏。30年以上ゲーム業界でセールス、マーケティング、製品開発などに携わってきたスティーブ氏は、現在日本、韓国、東南アジアを含むユービーアイソフトアジア地域全体のセールスおよびマーケティングを管轄している。
ーーR6Sの世界大会が日本で開催されたことについて、感想をお聞かせください。
スティーブ・ミラー氏(以下スティーブ):日本のチームが年々強くなっていって、今や世界からも、弊社からもかなり注目されるようになりました。そんな中で、いずれは日本やアジアで世界大会を開催したいという思いがありましたが、正直今年になるとは思っていませんでした。ただ、今年の春ごろに常滑での開催が決定し、野良連合さんがSix Invitational 2019で大活躍されている時期でもあったので、これはちょうどいい時期に開催できるなと思っていただけに、日本のチームが出場できなかったのは少し残念です。
しかし、日本のeスポーツシーンにとっては大きな出来事だと思っています。今回の上手くいかなかったことなどを活かして、今後はもっとたくさんのイベントを開催していきたいです。
ーー野良連合さんの話が挙がりましたが、世界でもAPAC地域の躍進が注目されていると感じます。APACの躍進についてはどうお考えですか?
スティーブ:今後もどんどん活躍していただきたいです! よりAPACのチームが目立ってくれれば、世界の舞台に出れると希望を持ってくれるプレーヤーも増えますから。また、APACのチームの躍進が、ほかのチームにとってもいい刺激になっていると思うので、とても大事なことだと感じています。R6S自体も今後5年~10年続けていく計画があるので、長期にわたりこのゲームを皆さんで楽しんでいってもらいたいです。
ーーEmilien Lometさんのインタビューのときに、R6Sがこんなに大きなムーブメントになると思っていなかったという話を伺いましたが、スティーブさんはどう考えられていましたか?
スティーブ:そうですね。ここまで大きなムーブメントになると思っていませんでした。発売当初を考えると、「レインボーシックス ベガス」のほうが反響は大きかったです。R6Sのときは発売した月は思ったより反響は少なかったですから、期待が外れたなと思ったくらいです。でも、毎月プレーヤーが増えていって、4~5ヵ月後にはかなり大きなクオリティーになっていきました。やはり口コミが大きかったですし、ハイティーンズでもプレーできるのも大きかったと思っています。
ーーR6Sだけでなく、ユービーアイソフトのタイトルは日本では固定ファンがすごく多いと感じますがいかがでしょうか。
スティーブ:ありがたいことに。ユービーアジャパンの戦略としては、日本のユーザーとの距離を狭くしたいという考えがあります。会いに行けるアイドルではないですが、会いに行けるゲームメーカーといった感じでしょうか。コスプレやファンアートなどを書いてくれるプレーヤーの皆さんにも、公式がしっかりチェックしているというの伝えて、それをファンの方々が評価してくれるというのは大事だと思っています。
また、このタイトルのここが気に入らないということもコミュニケーションをとれる環境も大事だと考えています。フィードバックがないと中々改善しづらいので。色々意見をくれるのはとてもうれしいことです。たまに言われ過ぎてつらいこともありますが(笑)。
ーーぜひ次回も世界大会を日本で開催してほしいです。
スティーブ:がんばります。長く日本の方に愛してもらえるようにファンイベントも開催予定ですし、日本のチームもこれからも応援していきたいと思います。これからも、応援よろしくお願いします。
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