最新パーツ性能チェック 第271回
NULLことNVIDIA Ultra Low Latencyの効果をFPSタイトルで解析
Apex LegendsとR6SでGeForceの超低遅延モードを地獄の100本ノック検証
2019年11月10日 20時00分更新
Rainbow Six Siegeでも効果アリ!
次はRainbow Six Siegeで検証してみよう。まずはApex Legendsと同様に、計測に使った条件別にどの程度フレームレートが出るかをチェックしたい。画質は“最高”をベースに、レンダースケールを100%に設定。シチュエーションの最初のステージでプレイヤーが最初に立つ地点におけるフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
Apex Legendsと同程度のフレームレートだが、こちらのほうが平均75fpsほどと若干高い値が出た。また、NULL“On”時は平均フレームレートがやや振るわない傾向があるようにも見える。
Rainbow Six Siegeでのインプットラグの検証は、プレイヤーが所持している「L85A2」ライフルを単射モードで100発撃った時のインプットラグを集計した。Apex Legendsのマズルフラッシュは非常にわかりやすかったのだが、Rainbow Six Siegeのマズルフラッシュは「見やすい炎が出る」、「先端だけ炎が出る」、「ちいさな火花が飛ぶだけ」、「まったく出ない」のどれかのパターンになるので非常にわかりづらい。
そこで、射撃時に銃口がガクンと上に跳ねる瞬間を発砲時と捉えるが、その跳ね上がりが描画されない時はマズルフラッシュが見えた瞬間を発砲時とした。そのため、Apex Legendsよりも計測誤差が大きくなっている可能性があるのをご了承いただきたい。
左がLED点灯で右が「発砲」とみなした瞬間。Rainbow Six Siegeのマズルフラッシュは常に同じように出るとは限らず、描画すらされないことがある。そのため、解析は肉眼に頼らざるを得ず、非常に手間がかかった
まずはインプットラグの出方を散布図にして、それを元にインプットラグの平均値等を算出してみよう。
Apex Legendsと同様、NULL“Ultra”設定時のインプットラグが低いところに集中しており、それ以外の条件は45.82~58.31msの範囲に集中していることが読み取れる。ただし、Apex Legendsと若干違うのは、NULL“Ultra”でもそのゾーンに若干食い込んでいるデータが見られるというのと、突然離れたところにデータが単発で出現する場合があったことだ。この離れ小島のように出現したデータについては、1つずつ映像に戻って解析をしたが、計量や記載ミスではないことを確認している。
上のグラフを見る限り、NULL“Ultra”にすることでインプットラグの平均はデフォルト時より9.36ms短縮。11.83msも短縮したApex Legendsよりは短いが、ひとまず効果はアリと言って良さそうだ。他の条件では平均値がほぼ横ばいとなったが、NULL“On”時でも最小インプットラグは大幅に下がっているように見える。

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