レッツノートRZ8のレビューも本稿で3回目。これまでの2回で、いかにレッツノートRZ8が便利で優れたモダンPCなのかをお届けした。とはいえ、まだフォーカスしていないポイントもある。それは上位構成モデルに存在するnanoSIMカードスロットだ。となると、当然ながらこういうことになる。
担当編集さん「当然、SIMカードを挿して屋外でネットワーク試しますよね?ね?」
「まあそおっすよね」と作業する私はあまり気乗りのしない返事をしておいた。モバイルデバイスなら「SIMカードスロットは必須」と主張するユーザーは多い。特に長年に渡ってモバイルコンピューティングを実践しているベテランの諸先輩方は、ほぼ全員が同じ意見だ。
しかし、嗚呼……、だがしかし。私はそうは思わない。
「モバイルルーター1台あればそれでいいじゃないの?」、「スマホのテザリングでも十分じゃないの?」という思想の持ち主だ。理由はいくつかある。その最たるものは「複数のデータ通信回線を契約して維持できるほど私は裕福じゃありません」だ。それから、複数のデバイスに導入したSIMカードの状況がだんだんわからなくなってくる、というのも自分の経験(と諸先輩方の体験談)も、複数のSIMカードを持つことに抵抗を感じる理由の1つであったりする。
とは言え、その一方で「ディスプレー開けたらすぐアクセス」の使い勝手の良さと快適さももちろん理解している。というわけで、本稿ではレッツノートRZ8をLTE運用したい、真のモバイルコンピューティングユーザーに向けて書こうと思う。
| レッツノートRZ8の主なスペック | ||||
|---|---|---|---|---|
| 型番 | CF-RZ8FFMQR | CF-RZ8FDEQR | CF-RZ8KFMQR | CF-RZ8KDEQR |
| モデル | 2019年秋冬 | 2019年夏 | ||
| 本体カラー | ブラック | シルバー | ブラック | シルバー |
| OS | Windows 10 Pro 64bit | |||
| Office | Microsoft Office Home&Business 2019 | |||
| 液晶 ディスプレー |
10.1型(1920×1200ドット、IPS、マルチタッチ、アンチグレア) | |||
| CPU | Core i5-8200Y(2コア/4スレッド、1.3~3.9GHz) | |||
| メモリー | 16GB LPDDR3 (拡張スロットなし) |
8GB LPDDR3(拡張スロットなし) | ||
| ストレージ | 256GB SSD(PCI Express) | 256GB SSD(SATA) | ||
| LAN機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac無線LAN、1000BASE-T有線LAN | |||
| LTE対応 | 〇 | - | 〇 | - |
| バッテリー 駆動時間 |
公称約10.5時間(JEITA2.0) | 公称約11時間(JEITA2.0) | 公称約11.5時間(JEITA2.0) | |
| サイズ | 250(W)×180.8(D)×19.5(H)mm(突起部除く) | |||
| 重量 | 約780g | 約750g | 約780g | 約750g |
| 実売価格 | 31万5500円前後 | 26万500円前後 | 28万5500円前後 | 23万2800円前後 |

