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「Now Platform」活用による社内横断的な業務システムプラットフォーム構築を訴え

来場者は昨年の2倍、ServiceNowが「Now at Work Tokyo」開催

2019年10月17日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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Now Platform最新版「New York」の新機能、デモをまじえ紹介

 ServiceNowでは、半年に1回のペースでNow Platformの新バージョンをリリースしている。基調講演に登壇した米国ServiceNowのダン・ロジャース氏は、9月にリリースされた最新版「New York」の新機能を含む最新の機能群を、デモをまじえながら紹介した。

米国ServiceNow, Inc. CMO(最高マーケティング責任者)のダン・ロジャース氏

 まず、新規アプリケーションをノーコード/ローコードで開発できる「Guided App Creator」機能が紹介された。あらかじめ用意されているテンプレートから選択するだけで、「デスクトップ向けとモバイル向けのアプリが数分で簡単に開発できる」(ロジャース氏)。既存のExcelテーブルからデータをインポートしたり、Excelファイル上にあるデータを直接参照したりすることも可能だ。開発者だけでなく、ビジネスユーザーでもアプリケーション開発に取り組むことができる。

 Now Platformは、多様な既存アプリケーションを置き換えることなく、そのまま統合/連携させることもできる。それを可能にするのが「IntegrationHub」だ。ロジャース氏は、IntegrationHubでは多様なアプリケーションとのコネクタを用意しており、それを使ってローコードでの統合や連携が可能だと説明する。また、特定のトリガーに基づいて複数のアプリケーション間で自動実行させるフローを「Flow Designer」で開発できる。デモでは、Microsoft Dynamics上のデータでアップセルの可能性が高い顧客を抽出し、営業担当者のFacebookメッセンジャーに通知するフローが数クリック、数分で開発できることが示された。

Now Platformは多様なサードパーティ業務アプリケーションとの連携機能を備え、それらの複雑さを覆い隠してシンプル化する機能を提供する

 New Yorkリリースにおけるワークフロー機能の強化点として、まずITワークフロー領域ではITオペレーター/ITエージェント/サービスオーナーのそれぞれに対応した3種類のダッシュボードが追加された。それぞれサービスの健全性、エージェント自身のパフォーマンス、リアルタイムのサービスパフォーマンスを可視化するのが特徴だ。

 また従業員向けワークフロー領域では、新しいモバイルアプリケーション「Now Mobile」が紹介された。新規業務PCの申請やIT関連のトラブル解決、会議室予約、人事部門への依頼、発注書/契約書や出張申請の承認といったタスクを、外出先からでも簡単に完了できる。スワイプやタップによる操作、内蔵カメラの活用、自然言語理解機能(現状では英語のみ)も追加された「virtual agent」との対話型(チャット)フローなど、“モバイルネイティブなエクスペリエンス”を強く意識したアプリケーションになっている点が特徴だ。

 新入社員のオンボーディング専用アプリケーションも提供されている。入社前の各種申請作業は複数の管理部門が関わるワークフローだが、このアプリではそれらが一元化されており、すべてオンラインの作業により完結するようになっている。また誰に聞けばよいかわからない内容は、virtual agentのサポートチャットがガイダンスしてくれる。「このアプリがオンボーディング作業を劇的に変え、新入社員も初日から生産性高く業務に取りかかれる」(ロジャース氏)。

「ServiceNow Onboarding」アプリのデモ画面。入社前の各種申請などをまとめたアプリで、数分間のオンライン作業で完結させる

 最後にカスタマーサービスのワークフロー領域では、従来のカスタマー体験における課題を解消するような、「エンドトゥエンド」「プロアクティブ(予測型)」「セルフサービス」のカスタマーサービスが実現できることを説明した。

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