このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

「Smart Data Platform」を強くアピール、創立20周年で“新たな創業”目指すNTT Com Forum 2019基調講演

NTT Com庄司社長「データ基盤サービスが今後の成長エンジンに」

2019年10月04日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「SDPFをビジネスの新たな成長エンジンに仕立てていく」、売上にも大きな期待

 SDPFのコンセプト、3つめのONEは「ONE POLICY」。一貫したポリシーに基づくデータ運用を可能にするというものだ。

 ひとくちに「データの管理運用」と言っても、データの種類ごとにビジネス価値やコンプライアンス対応の要否、必要なデータ保護対策、さらにデータの増加率や保存すべき期間などが異なる。本来はそれぞれの違いに合わせて、最適なデータの保管場所や保管基盤、接続方法、保護対策なども選択すべきだ。しかし、データ基盤が統合されていない現状においては、それも困難になっている。SDPFを通じた統合によって、こうしたデータポリシーの一貫性も実現していくという。

データの管理運用において一貫したポリシー適用が可能な環境も実現していく

 そして最後のONEが「ONE STOP」、自社データ環境の一元的な可視化と、必要に応じた業務のアウトソーシング化の実現である。ここにおいては、データライフサイクルを全面的にカバーするマネージドサービスの提供を通じて、顧客自身によるデータプラットフォームの管理/運用をサポートしていく方針だ。

 基調講演後の記者会見で庄司氏は、SDPFについて「われわれの新しい成長エンジンに仕立て上げようと思っている」と語り、海外展開も含めて「時間は少しかかるだろうが、最終的には4ケタ億円規模(1000億円以上)のトップライン貢献ができる成長性、可能性を見ている」と大きな期待感を示した。

 「世の中がas-a-Service化、クラウド化し、テレコムキャリアという出自を持つわれわれのコアビジネスもどんどん変化している。その中で(SDPFは)インフラレイヤーから上位レイヤーまでを持っているサービス事業者としての、新たな“屋台骨”になると考えている」

“第二の創業”を契機に新たな企業メッセージとスローガンを掲げる

 基調講演では、今年7月のNTTグループ内組織再編でNTT Comの海外事業を移管したNTT Ltd.のCEO、ジェイソン・グッドール氏も登壇した。NTT ComとNTT Ltd.は、グローバル持株会社であるNTT Inc.の下で“兄弟会社”の関係にあたる。庄司氏、グッドール氏とも、両社が一体となってこれまでと変わりのないグローバルサービスを顧客企業に提供していくと強調した。

NTT Ltd. CEOのジェイソン・グッドール(Jason Goodall)氏。NTT ComとDimension Data、NTT セキュリティの海外事業を統合してNTT Ltd.が誕生した

 さらに庄司氏からは、NTT Comが“新たな創業”を契機に掲げる新たなコーポレートメッセージ「今日と未来の間に。」や、新しい企業スローガン(タグライン)である「Go the Distance.」についても紹介された。いずれの言葉にも共通するのが、これまでの20年間と変わらず「チャレンジを続ける」NTT Comの姿勢だ。

 「『今日と未来の間に。』というコーポーレートメッセージには、『今日』の世の中を支えながら、新しい『未来』も作り続けていこうという想いを込めた。この20年間を振り返ると、設立当初から常にチャレンジを続けてきた。今後もこのチャレンジ精神を忘れずに、皆様と未来を作り続けていこうと考えている」

 「『Go the Distance.』には“第二の創業”にかける想いを込めている。ひとつは『距離を越えて行こう』という意味だが、物理的な(地理的な)距離はもちろん、言語や文化、あるいは世代や時間といったさまざまな隔たりをも越える、コミュニケーション、ICT、データの力でつないでいくという意味でもある。もうひとつ、この言葉には『最後まであきらめずにやりぬく』という意味もある。創業当初から続くチャレンジ精神で、これからも色々なことに挑戦していきたい」

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ