ついに発売されたiPhone 11の3モデル。特にiPhone 11はカメラが強化されたうえ、上位モデルとの共通点も多く、お買い得感が高い。そこで久々に買い替えを検討しているものの、料金プランや端末の購入方法が以前とは様変わりしているため、戸惑ってしまう人も多いはず。
そこで現行の料金プランを整理するとともに、端末価格や購入方式などの情報を、キャリアごとに分けて紹介していく。【ドコモ編】に続いて今回掲載するのが【au編】。auは少し前の料金プランも残されていることで選択肢は豊富だが、そのぶんやや複雑になっている。しっかりチェックしてから、ショップに行ってほしい。
※金額は端末価格をのぞいて、すべて税抜。10月以降に内容が一部変更になる部分もあります。
auは新旧合わせて6プラン
スマホでは通信量の上限無しで使えるプランも用意!
auのサイトにある以下の画像からもわかるように、現在選択できる料金プランは6つ。単純に数が多いだけでなく、オプションや割引の組み合わせも多様。そこでまずは現在主力の2つのプランについて紹介したのち、詳しい中身を表で掲載する。
なお、auは2017年から分離プランが主流になっており、端末を購入すると、最大24回割引が発生する「毎月割」が適用されているユーザーはすでに少数派だろう。「毎月割」時代のプラン(「LTEフラット」「カケホとデジラ」「スーパーデジラ」など)を利用していて、「毎月割」がすでに切れているユーザーは、基本的には今回紹介する6プランへの移行が現実的だろう。
スマホで原則使い放題でNetflixもセット
「auデータMAXプラン Netflixパック」
スマホのヘビーユーザー向けに今年9月にauが発表した最新プランが「auデータMAXプラン Netflixパック」(月7880円)。なにより通信量の上限が設定されていないのが魅力的。実際には動画配信やストリーミングの長時間接続での速度制限や、大量のデータ通信での混雑時間帯の制限が注意書きでうたわれているが、一般的なネット動画視聴は可能だとされている。
また、「auデータMAXプラン Netflixパック」はNetflixのベーシックプランの契約も含まれている(上位プランにも追加料金で切替可)。上位プランであれば、家族での同時視聴も可能だ。
一方で「auデータMAXプラン Netflixパック」の制限として、テザリング利用時の通信量が月2GBとかなり少なく設定されている点がある。つまり、スマホでの利用が前提のプランだ。テザリングも使うのであれば、スマホで上限無し+テザリングは月20GBの「auデータMAXプランPro」(月8980円)の選択が現実的。
月7GBで対応SNSがカウントフリー、超過後も300kbps
「auフラットプラン7プラス」
自宅ではWi-Fiに接続するので、そこまで“ギガ”を使いまくらないという、中間的なユーザー向けに用意されているのが「auフラットプラン7プラス」(月5480円)。
通信量は月7GBだが、Twitter/Instagram/Facebook/+メッセージという4つのSNSではカウントされずに利用できる。また、7GBを使い切ってしまった場合でも、速度制限は最大300kbpsと緩めに設定されている。この速度ならば動画視聴は厳しいにしても、SNSはある程度使えるようになっているわけだ。SNS大好きな若年層向けのプランと言える。
さらにバラエティー豊かなauの料金プランも
割引やオプションの関係が少々複雑すぎ
ここまで紹介したプランを含む、6つのプランの内容を詳しく示したのが以下の表となる。
(税抜) | auデータMAXプラン Netflixパック | auデータMAXプランPro | auフラットプラン7プラス | |
---|---|---|---|---|
標準料金 | 7880円 | 8980円 | 5480円 | |
通信量 | スマホ | 上限無し | 7GB | |
テザリング | 2GB | 20GB | ||
テザリング追加 | 無料 | |||
超過後の通信速度 | ― | 300kbps | ||
通話定額 | 700円(1回5分)、1700円(かけ放題) | |||
キャンペーン | -1000円(6ヵ月) | ― | ||
auスマートバリュー | -1000円 | |||
家族 割引 |
(2回線) | -1000円 | -500円 | |
(3回線~) | -1000円 | |||
Netflix | ○ | ― | ||
最安料金 | 4880円(6ヵ月) | 5980円(6ヵ月) | 3480円 |
(税抜) | auフラットプラン20 | auフラットプラン25 Netflixパック | 新auピタットプラン | |
---|---|---|---|---|
標準料金 | 6000円 | 7150円 | 2980~5980円 | |
通信量 | スマホ | 20GB | 25GB | ~7GB |
テザリング | ||||
テザリング追加 | 500円 | 無料 | ||
超過後の通信速度 | 128kbps | |||
通話定額 | 500円(1回5分)、1500円(かけ放題) | 700円(1回5分)、1700円(かけ放題) | ||
キャンペーン | ― | -1000円(6ヵ月) | ― | |
auスマートバリュー | -1000円 | -0~1000円 | ||
家族 割引 |
(2回線) | ― | -500円 | |
(3回線~) | -1000円 | |||
Netflix | ― | ○ | ― | |
最安料金 | 5000円 | 5150円(6ヵ月) | 1980~4480円 |
表からもわかるように割引やオプションのパターンが極めて複雑だ。以前からあるプランを残し、選択肢を狭めないという考えは理解できるが、ユーザー側でしっかり調べておく必要がある。
新しいプランではテザリングオプション(月500円)は取らないが、古いプランでは必要。テザリング時の通信量にも違いがある。また古いプランでは「家族割プラス」の適用はない。単身か家族かで料金に違いが出てくるので、この点にも注意したい。
auの「家族割プラス」は同一住所と厳しい条件
対応固定回線で割引の「auスマートバリュー」
ドコモやソフトバンクでもそうだが、2019年のカギとなるのが、家族での契約時の割引だ。auは「家族割プラス」として、家族2人での契約に月500~1000円、3人以上で月1000円の割引が主要プランで適用される。
ただし、この「家族割プラス」には注意が必要。「家族割プラス」では同一住所に住んでいる家族であることが必要なのだ。従来のauの「家族割」は離れて住んでいる家族でも可能であったことを考えると、明らかな後退。ちなみにドコモやソフトバンクは、現行プランで離れて暮らす家族でも割引が適用されるので、「auだけなぜ?」という感じがするが、そういうルールなので受け入れるしかないだろう。
「auスマートバリュー」は、対応の固定回線(「auひかり」や「J:COM」など)に加入していると、期間に限定なく、月500~1000円の割引が発生する。固定回線の契約者と同一住所の家族も同様に割引を受けられるのは、「家族割プラス」と同じだ。
単身ユーザーなら「家族割プラス」が適用無しの
「auフラットプラン」も検討に加えたい
ここからは少し具体的なユーザー像を設定して、料金の例を見ていこう。
たとえば、単身のauユーザーで、月7GBではやや不安、スマホで動画を見まくるというほどではない(もしくは自宅ではWi-Fiに接続)、モバイルPCを持ち歩き、テザリングもそれなりに使うという例。以前のプランとの料金も比較している。
(税抜) | auフラットプラン20 | auデータMAXプランPro |
スーパーデジラ (データ定額20) |
|
---|---|---|---|---|
通信量 | スマホ | 20GB | 上限無し | 20GB |
テザリング | 20GB | |||
テザリング追加 | 500円 | 無料 | 500円 | |
通話定額 | 1回5分 | |||
キャンペーン | ― | -1000円(6ヵ月) | ― | |
支払額 | 7000円 | 8680円(6ヵ月) 9680円 |
8500円 |
単身で「家族割プラス」が適用されないとなると、テザリングオプション(月500円)が必要だとしても、「auフラットプラン20」のメリットが出てくる。Netflixユーザーなら「auフラットプラン25 Netflixパック」、モバイル回線で日常的に動画視聴するのであれば「auデータMAXプランPro」だろう。
モバイルPCユーザーにとっては、利用可能なスポットが多く、PCでも接続できる公衆Wi-Fiサービス「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」が実はとても有益だが、「auフラットプラン20」や「auフラットプラン25 Netflixパック」では無料で使えるのに、新しい「auデータMAXプランPro」などでは有料(月300円、スマホではプランを問わず無料)。細かな話だが、auの料金は本当に複雑なのである。
なお、上記の料金プランはすべて2年契約を前提にしている。「auデータMAXプラン Netflixパック」はすでに、それ以外のプランも10月以降は解除料を1000円した新プランに切り替わるが、プランの中身は変更されていない。なお、既存ユーザーも解除料が1000円の新プランへの変更が可能で、その際に解除料や手数料は不要。
この連載の記事
-
第113回
iPhone
iOS 13.3配信 子供利用時の通話相手の制限機能追加など -
第112回
iPhone
iOS 13.2.3配信 バグ修正中心のアップデート -
第111回
iPhone
iOS 13.2.2配信 ドコモ回線で接続が切れる問題に対応か? -
第110回
iPhone
DxOMarkがiPhone 11 Pro Maxのカメラを評価、ファーウェイ/シャオミに続く117点 -
第109回
iPhone
iOS 13.2配信 iPhone 11で「Deep Fusion」による暗所でのカメラ性能向上 -
第108回
iPhone
au、「アップグレードプログラム」をドコモと同等の内容に変更 -
第107回
iPhone
iOS 13.1.3配信 またバグ修正のアップデート -
第106回
iPhone
Spigen、背面に9H強化ガラスiPhone 11シリーズ対応「クォーツ・ハイブリッド」 -
第106回
iPhone
MILスペック準拠のiPhone 11向け衝撃吸収ケースがトリニティから -
第105回
iPhone
ノートPC的高機能が貪欲に取り入れられた「iPadOS」の注目機能10個 -
第104回
Apple
アップル新iPadがやって来た!これで3万円台は欲しい - この連載の一覧へ