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Windows情報局ななふぉ出張所 第168回

肝心の主役が不在:

10月から携帯料金は安くなるのか

2019年09月20日 09時00分更新

文● 山口健太

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■主役になるはずだった「楽天」の不在

 各キャリアの新料金プランにより、定期契約の縛りを気にせず解約できるようになるとはいえ、ほかにも実質的に「縛り」として機能する仕組みは残っています。

 端末販売では、回線契約との紐付けがなくなるとはいえ、各社は「残価設定ローン」のような販売モデルを10月以降も継続します。固定回線や家族割、ポイント連携を含め、ユーザーの流出を防ぐ囲い込みはますます強化される傾向にあります。

 こうした状況に風穴を開けるはずだったのが、新規参入する楽天です。少なくとも夏頃までは、楽天がどういう手札を繰り出してくるのか、大手3キャリアは強く警戒していました。

 ところが楽天が10月に始めるサービスは5000名に限定した「無料サポータープログラム」にとどまり、本格稼働は先になるとの見通しが明らかになりました。これに安堵した大手3キャリアは、料金水準をひとまず据え置いたのが現状です。

楽天は10月から無料のトライアルを開始する

 楽天は他社が真似できないような料金を打ち出すと予告しており、ブランドカラーにはマゼンタ色を採用しました。これは米国で既存キャリアに挑戦状を叩きつけて躍進した、T-Mobile USを模したやり方といえます。

 今後、楽天が発表する料金プラン次第では、大手3キャリアが対抗値下げに踏み切る可能性は残されています。それまでの間、「主役」は不在のままという状況が続きそうです。

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