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Dell EMC Ready Solutions for HPCもAMD EPYCモデルを追加

第2世代AMD EPYCプロセッサーの性能を引き出すデルの新PowerEdge

2019年09月19日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年9月18日、デルとEMCジャパンはAMDの第2世代のEPYCプロセッサーを搭載した新「Dell EMC PowerEdge」を世界同時で販売開始する。コード名のRomeにあわせてイタリア料理店で開催された新製品発表会では、サーバー全体としての高い性能がアピールされた。

EPYC 7002シリーズに最適化されたシステムボードを再設計

 今回発表されたPowerEdgeは第2世代のAMD EPYCプロセッサーを搭載するラックマウント型サーバーで、1ソケット・1U筐体の「R6515」、1ソケット・2U筐体の「R7515」、2ソケット・1U筐体の「R6525」、2ソケット×4ノードの「C6525」、2ソケット・2U筐体の「R7525」の5モデル。

Dell EMC PowerEdge R6515
Dell EMC PowerEdge R7515
Dell EMC PowerEdge R6525
Dell EMC PowerEdge C6525

 「Rome」と呼ばれる第2世代のAMD EPYCプロセッサー「EPYC 7002シリーズ」は、8月にラウンチされたばかり。8個のZen2ベースコアを搭載したコアダイを8個搭載でき、最大構成のAMD EPYC 7742は64コア・128スレッドとなる。インターコネクトはDDR4-3200をサポートするDDR4チャネルを8本、I/OはPCIe 4.0レーンを128本。SEV(Secure Encrypeted Virtualization)やSME(Secure Memory Encryption)などの機能により、仮想マシンやメモリのセキュリティをカバーする。

 第2世代のEPYC 7002シリーズ(Rome)は前世代のEPYC 7001シリーズ(Naples)用とソケットの互換性があるが、EPYC 7001用のシステムボードを利用する通称「Rome on Naples」の構成の場合は、DDR3200メモリやPCI Gen4などに非対応で、性能面のメリットを十分に得られないという。そのため、Dell EMCは最新のイノベーションのメリットをフルに提供する「Rome on Rome」を実現すべく、EPYC 7002に最適化されたシステムボードを設計し直したという。

Rome on Romeのためにシステムボードを再設計

 システムボードの設計にともなって、エアーフローも改善。TCP 240W CPUの対応、TDP 300W GPUのマルチ搭載、32LR-DIMM搭載もサポート。「熱の出やすい構成も確実にサポートする」(岡野家和氏)。PCIe Gen3より2倍速いGen4の搭載を前提にシグナルバランスも最適化しているという。また、オンボードのNICをOCP対応のメザニンボードに変更し、汎用性を向上させた。

サーマルおよび冷却の効率化を推進

暴風計測のための気象ワークロードが約半分に

 新製品発表会で登壇したDell Technologies インフラストラクチャー・ソリューションズ事業統括 執行役員 上原宏氏は、ワークロードが多様化し、複数のアクセス方法が要求されるマルチクラウド環境においては、ハードウェアのイノベーションが不可欠と指摘。パブリッククラウドの伸張で微減していく国内サーバー・ストレージ市場においても、特定用途の需要を満たす「アクセラレーテッドコンピューティング」に成長が見込まれるということで、最新技術に対応した新サーバーの存在意義をアピールした。

Dell Technologies インフラストラクチャー・ソリューションズ事業統括 執行役員 製品本部 本部長 上原宏氏

 続いて登壇した日本AMD 代表取締役の林田裕氏は、前世代の2倍となる64コアを搭載するEPYCプロセッサーについて説明。「Opteronでのサーバー市場の撤退以降、数年ぶりに戻ってきて、不安を与えたこともあったが、スケジュールをコミットし、Romaがラウンチできた」と語る。また、パフォーマンスにおいて80種類の世界記録を披露し、ベンチマークを元にシングルソケットの優位性をアピールした。

日本AMD 代表取締役 林田裕氏

 新サーバーが想定するワークロードはデータ分析、SDS(Software Defined Storage)、HPC(High Performance Computing)、仮想化&VDI、NFV(Network Function Vritualization)など多岐にわたる。これらのワークロードにおいて、新サーバー製品では圧倒的なコア数を活かした並列的な演算処理、インメモリDBや巨大データに対応する高速・大容量のメモリとPCIe Gen4のI/0、そしてチップセットやBIOSレベルのセキュリティなどを提供するという。

 また、新サーバーをべースにした「Dell EMC Ready Solutions for HPC」のポートフォリオも強化された。構造解析や数値流体力学、NVH、電磁気学向けの「Dell EMC Ready Solutions for HPC Digital Manufacturing」、気候・気象モデリング、ライフサイエンス研究、地球科学向けの「Dell EMC Ready Solutions for HPC Research」、ゲノム・プロテオーム解析、計算化学、分子動力学法、バイオインフォマティックス、低温電子顕微鏡法向けの「Dell EMC Ready Solutions for HPC Life Sciences」などでAMD EPYCベースのソリューションが提供される。PowerEdge C6525を用いたテストでは、前世代のAMD EPYCプロセッサーのソリューションに比べて、約半分の時間で重大な暴風予測を発することができたという(Weather Research and Forecastingベンチマーク)。

Dell EMC Ready Solutions for HPCのポートフォリオも強化

 さらにPowerEdgeサーバーを含めたシステムの統合管理を実現する「OpenManage Enterprise」も強化され、8月にはWindows Admin CenterやServiceNowとの統合が実現されている。

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