最新パーツ性能チェック 第267回
「FF14」や「PUBG」、「Apex Legends」など人気ゲーム10タイトルでチェック
Core i7-9700KFとRyzen 7 3700Xのゲーム性能を徹底比較
2019年09月20日 13時00分更新
まとめ:ゲームに関しては依然として第9世代Coreプロセッサー強し
ここまで見てきた通り、10タイトル中「Tom Clancy's The Division 2」を除くほとんどのタイトルでCore i7-9700KFの優位性が確認できた。何度も言及しているシングルスレッド性能の高さに加え、多くのタイトルにおいて最適化がしっかり行なわれていることも要因のひとつだろう。
Ryzen 7 3700XはCPU負荷がそれほど高くないゲームではフレームレートを伸ばしにくいCPUなのかもしれない。16スレッドの強みはあるものの、それを生かせるタイトルが少ない、というのが正直なところだろう。現状では総合的に見て、ゲームに関しては依然として第9世代Coreプロセッサーが強い、と言って差し支えなさそうだ。
また、PC自作という観点で考えれば、第9世代Coreプロセッサーはオーバークロックできる「Intel Z390」搭載マザーボードが最安クラスで1万2000~3000円前後とお手頃になってきているのもポイントだ。第3世代RyzenはPCI Express 4.0が使える「AMD X570」搭載モデルだとまだ1万7000~8000円前後。最新機能は使えないものの互換性のある「AMD X470」搭載モデルでも、BIOSTAR製品以外は1万4000~6000円前後だ。
CPUの価格が拮抗している両者。ゆえに、プラットフォームを一新する自作においてマザーボードも含んだ相対価格を考慮しても、第9世代Coreプロセッサーに分があると言える。もちろん、今後の価格変動でこの差がどうなるのか見えないところもある。だが少なくとも、2019年10月1日に迫る消費税の引き上げ前にゲーミングPCを自作するつもりで、Core i7-9700KFとRyzen 7 3700Xで迷っているのであれば、Core i7-9700KFを選んだほうがコストパフォーマンスがいいことは確かだろう。
この連載の記事
-
第455回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」が最強ゲーミングCPUであることを証明する -
第454回
デジタル
性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ -
第453回
デジタル
性能も上がったが消費電力も増えた「Ryzen 7 9800X3D」最速レビュー、AI推論の処理速度は7800X3Dの約2倍! -
第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 -
第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る -
第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? -
第449回
デジタル
Ryzen 9000シリーズの性能にWindows 11の分岐予測改善コードはどう影響するか? -
第448回
デジタル
TDP 105W動作にするとRyzen 7 9700X/Ryzen 5 9600Xはどの程度化ける? レッドゾーン寸前を攻める絶妙な設定だが、ゲームでの効果は期待薄 -
第447回
デジタル
Zen 5とTDP増でゲーム性能は向上したか?「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」の実力チェック -
第446回
デジタル
「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」は“約束された”最強のCPUになれたのか? ベンチマークで見えた利点と欠点 -
第445回
デジタル
「Ryzen 7 9700X」「Ryzen 5 9600X」のゲーミング性能はゲームキングRyzen 7 7800X3Dに勝てる? - この連載の一覧へ