夏の北軽井沢
2歳児くんの保護者をしています盛田諒ですこんにちは。夏休みが終わり、親御さんたちが「やっと終わってくれた」と安堵の吐息をもらす季節となりました。わたしはすでに仕事をしたくありません。早く来てくれ三連休。
共働きのわが家も夫婦で休みをあわせて子どもと遊びに行ってきました。横浜のトミカ博に始まり、知り合いの別荘がある軽井沢に泊まり、最後は大宮の鉄道博物館という大満足コース。トミカ博で家族写真が入ったオリジナルのトミカを作ったり、軽井沢で花筏という山野草の実を口に入れては「これはまずい!」と吐き出して爆笑したり、力の限りをつくして遊んできました。
結果、さすがに最終日には子どものスタミナも限界に。鉄道博物館に行く前、ホテルで「おうち帰りたい」と泣いてしまっていました。それでも好物のブルーベリーを食べたらけろりと治り、「電車見ようよー!」と鉄道博物館を所狭しと走りまわっていたのですが。いったい小さな体のどこにそんな体力がつまっているのか、体内で核融合でもしてるんでしょうかねこの人は……
一方、「おうち帰りたい」はただ自宅に帰りたがっているわけではないことがあるのがふしぎです。以前、自宅にいるときも「おうち帰りたい」と言っていたことがありました。ストレスがかかっているときに落ち着ける場所でリラックスしたい気持ちが「おうち」にあらわれていたのかもしれません。検索すると似たようなことをしている子がいたので「育児あるある」みたいです。
おうちといえば、ちょうど昨晩夫婦で寝かしつけをしているときに、子どもが「ここおうちなの」と言う場面がありました。授乳用クッションをヘビに見立て「ヘビさんのおうち」に入ってピンポンを鳴らしたりするごっこ遊びをしているので、遊びのひとつかなと思っていたところ「ここ家族なの」と続けたので驚きました。意味がわかっているかは不明ですが、ポジティブなニュアンスが嬉しく「そうだよねー!」と抱きよせて頬をくっつけるなどしました。
軽井沢で知り合いに教わったのですが、英語には、暖かくて包まれるように心地良いとか、こぢんまりしてくつろげる雰囲気をあらわす「コージー(Cozy)」という表現があるそうです。子どもにとってのおうちとはもしかしたらそういうコージーな場所を指しているのかもしれません。家族や家庭という言葉は妙なプレッシャーもありあまり好きになれないのですが、子どもにとってのコージーな存在になるというのはちょっといいなと思います。盛田諒でした。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。2歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。
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