このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

Kubernetesなど新領域に強く踏み出す、VMworld 2019レポート 第1回

vSphereへのKubernetes組み込みにも言及、「VMworld 2019 US」ゲルシンガーCEO基調講演レポート

「VMware Tanzu」発表、“エンタープライズKubernetes”加速を支援

2019年08月28日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Kubernetesはクラウド、仮想化、Javaに匹敵――ヴイエムウェアが注力する理由

 昨年のVMworldではそれほど大きく扱われていなかった印象のあるKubernetesだが、ヴイエムウェアはその後の1年間で、Heptio、Bitnami、Pivotalと次々にKubernetes関連の買収を行い、投資を加速させてきた。現在のヴイエムウェアは、Kubernetesコミュニティにおいてトップ3のコントリビューターになっている。

ヴイエムウェアはこの1年間でHeptio、Bitnami、Pivotalなどを相次ぎ買収、Kubernetes/モダンアプリケーション関連分野に注力している

 ゲルシンガー氏は、開発/実行/管理の3つで包括的な世界を形成し、開発者とIT運用担当者を結びつけるうえで「ブレイクスルーとなるのがKubernetesだ」と語った。「われわれにとってKubernetesは『次なる抽象化レイヤー』であり、クラウドや、かつての仮想マシン、Javaなどが持っていたのと同様の、大きな可能性を持つものと考えている」(ゲルシンガー氏)。

 また元Heptio幹部で、現在はヴイエムウェアでクラウドネイティブアプリケーションのマーケティング担当シニアディレクターを務めるスコット・ブキャナン(Scott Buchanan)氏は、現在世界中で2.5億のコンテナが実行されており、その50%は仮想マシン上のランタイムで実行されているが、3年後にはコンテナ数は16億に急増し、しかもその90%が仮想マシン上で実行されることになるという予測データを紹介した。こうした背景からも、ヴイエムウェアがKubernetesに大きな投資をしている理由が読み解けるだろう。

* * *

 なお今年のVMworld USでは、このほかにもCarbon Black買収に基づくセキュリティ分野、「VMware Cloud on AWS」の機能強化などハイブリッド/マルチクラウド分野でもそれぞれ新発表がなされている。追って別記事としてお届けする予定だ。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事