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ワイヤレス通信やVRMフェーズを強化した「ROG Strix X570-E Gaming」も登場

ASUSの鉄板X570マザー「ROG Strix X570-F Gaming」を実機でチェック

2019年07月29日 16時30分更新

文● 松野将太

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PCI Express 4.0対応は大きなトピック、VRMまわりの設計に変化も

CPUソケットは引き続きAM4を採用。従来のRyzenも使用できるが、PCI Express 4.0が使えるわけではないため、特にメリットはない。

CPU補助電源は8+4ピン構成。

ASUSのX570マザーではこれまで使用していたフェーズダブラーを使わないよう設計変更を行なっている。これにより、遅延を低減させ安定した電力供給を実施しているという。

 ソケットは従来通りAM4対応で、第3世代Ryzenのほか、前世代のRyzenでも使用可能。VRMまわりについては先に述べた通り従来モデルからフェーズ数を増やしたほか、これまで使用していたフェーズダブラーを廃止するように設計を変更している。これは、昨今のトレンドである電力消費が大きいCPUにおいて、フェーズダブラーを使うことによるノイズ(リップル電圧)などの減少によるメリットよりも、要求電力への遅延というデメリットのほうが大きくなったためとのこと。ダブラーを排したことで遅延を低減させ、これまでより安定した電力供給を実現するようだ。

メモリースロットは片ラッチ仕様で4本、最大128GB(DDR4-4400)に対応。

M.2スロットはヒートシンクの下に2つ配置。

スロットにアクセスするには、チップセットヒートシンクとM.2ヒートシンクを外す必要がある。

どちらのスロットもPCI Exoress 4.0×4動作に対応。

SATAポートは8基備える。

 対応メモリーは最大128GB(DDR4-4400)で、ストレージはSATA 3.0(6Gbps)ポート×8のほか、2基のPCI Express 4.0×4対応M.2スロットを備える。ストレージまわりに関しては、以前のPCI Express 3.0環境ではスロットの排他といった問題があったが、I/Oまわりの帯域幅が増えたことでそうした心配をする必要がなくなったのは嬉しいポイントだろう。

拡張スロットは3つで、上2段がPCIe 4.0x16対応。金属補強されているので分かりやすい

 拡張スロットはPCI Express 4.0×16スロットが3基(PCI Express×16_1及びPCI Express×16_2スロットは×16またはdual×8動作、PCI Express×16_3は最大でPCI Express 4.0×4接続となる)、PCI Express 4.0×1スロットは2基で、マルチグラフィックスはNVIDIA 2-Way SLI、AMD 3-Way CrossFireXに対応している。なお、3本のPCI Express 3.0×16スロットのうち上段2本が金属補強したセーフスロット仕様だ。

チップセットクーラー内部にはヒートシンクとファンを搭載する。

M.2ヒートシンク。効果は高く、PCI Express 4.0対応SSDを組み込むならあわせて使いたい。

 先に述べた通り、これまで以上に冷却面に配慮しているのもX570マザーの特徴だ。チップセットクーラー内部には小型ファンを搭載するほか、M.2 SSD冷却用のヒートシンクは標準で2スロットぶん用意されており、いったんチップセットヒートシンクを外すことでアクセス可能となる。どちらのスロットでM.2 SSDを使ってもしっかり冷やせるため、2本のPCI Express 4.0対応SSDを使用するようなリッチ環境の構築も面白いだろう。

ライトアップ用コネクターはマザーボード上部に1基ずつ、下部にも1基ずつ配置。

計4基の端子が使える。

 ライトアップ用のコネクターは4ピン RGBコネクター2基とアドレッサブルRGBコネクター2基、計4基のコネクターを備える。以前よりさらにライトアップPCが組みやすくなっているが、これでもコネクターが足りなくなる場合、別途分岐ケーブルを購入するという選択肢もある。接続したデバイスが対応していれば、「AURA」ユーティリティーからの制御も可能だ。

PC初回起動時に「Armoury Crate」をダウンロード可能。このまま流れでドライバー類をダウンロードできるのが便利だ。

 また、最新版の「Armoury Crate」も利用できる点がうれしい。PCの初回起動時にネット接続が可能な状態となっていれば、自動的にユーティリティーとLANドライバーをインストールしてくれる上、ソフト上からはドライバーやユーティリティー類を選んでダウンロードできる。いちいち公式サイトに飛ぶ必要がないため、積極的に使っていきたいところだ。

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