10年以上前に出会った地域猫の今
春の新機種祭りも一段落したので、今回は猫のお話を。2018年6月、この連載で「チロ」という公園にいた地域猫の話を書いたのだが(関連記事)、いちいち過去リンクを読みに行く手間を省くために、ちょっとおさらい。
都内のとある公園に猫がいっぱいいたのである。捨てられた猫だったり、捨てられた猫が産んだ子供が大きくなったりするわけだが、一番多いときは10匹以上いたほどである。それでも毎日通う猫ボランティアの方を中心に、捕獲しては避妊手術を施して増えないようにし、地域猫として可愛がられていた。
やがて2007年秋、見知らぬ若い猫が現れる。「それはねえ、チロというの」と猫ボランティアのおばあさまがいう。いつの間にか捨てられていたらしい。人なつこくて子供に抱っこされても平気なので、たぶん飼われていたんだろう。
とにかく……先住猫と折り合いが悪かったりすることはあったものの。
人なつこかったので多くの人に可愛がられ、膝に乗り、ぷくぷくと太り、木に登っては下りられなくなって助けてもらい、カラスを追いかけてはからかわれ、犬に近づいては吠えられ、頻繁に傷を作り、無事生きていけるのだろうかと心配されたのはもう10年以上前の話。
その後、去勢された猫たちはそれ以上子供を産むことなく、古くからの老猫は亡くなり、若くして交通事故や病気で亡くなる猫もおり、もちろん里親に引き取られた猫もおり、2016年頃には公園に残ったのはチロとさらに新しいパンダの2匹だけになっちゃったのである。
そして2018年、ほぼ毎日自転車で通っていた猫ボランティアの方(もうおばあさまである)であるが、以前から悪くしていた足の具合がよくなく、もう毎日通うのは無理ということで、いつも傷だらけで危なっかしいチロをほっとけないと引き取った。地域猫の活動は、最終的に飼い主のいない猫がいなくなることが目標であるから、この公園に関してはほぼ達成されたわけだ。

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