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Windows Info 第167回

Windows 10+FIDO2デバイスでパスワード入力なしにMicrosoftアカウントにログイン

2019年04月07日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII編集部

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FIDO2でマイクロソフトのサービスにログインする

 FIDO2対応のセキュリティキーを使って、実際にマイクロソフトアカウントにログインしてみよう。利用に先立ち、マイクロソフトアカウントにセキュリティキーを登録する必要がある。なお、WindowsのログインでPINを使っている場合や指紋リーダーを使っている場合、Windows Helloが有効になるため、ログイン時にはWindows Helloが優先して使われる。

 このとき、セキュリティキーを使ったログインを行おうとすると1クリック手間がかかってしまう。また、Windows HelloのPIN要求とセキュリティキーのPIN要求はメッセージをよく見ないと区別がつかない。なので、セキュリティキーを試すなら、指紋リーダーなどがなく、かつログインにPINを使わない設定のマシンを選んだほうがいいだろう。逆に言うと、すでにPCに指紋リーダーがあるなら、セキュリティキーを利用する必要はない。

 筆者が購入したのは、「Security Key by Yubico」という製品(https://www.yubico.com/store/#SKY)。Amazonなどで入手可能だ。これは、FIDO2に対応したセキュリティキーだ。FIDO2のみに対応しているため、他のキーよりもちょっと安価ある。

 まずは、Edgeでマイクロソフトアカウント(https://account.microsoft.com/)にログインする。ログインしたらページ上部の「セキュリティ」をクリックする。次にページの下にある「その他のセキュリティオプション」をクリックし、表示されたページで「Windows Helloとセキュリティキー」にある「セキュリティキーを設定します」をクリックする。

 ここでセキュリティキーを装着し、「USBデバイス」が選択されていることを確認したら、次へで先に進む。FIDO2デバイスが未使用ならここでPINを設定する。OKを押と、ページが切り替わる。ここでセキュリティキー(1アカウントに複数のセキュリティキーを登録できる)を区別するための名前をつける。

 このあと、ページ右上のユーザーアイコンからMicrosoftアカウントをログアウトする。

 では、再度ログインしてみよう。前述のマイクロソフトアカウントページを開くと、ログアウトしてあるならログイン画面が出るはずだ。

 ここで「セキュリティキーでサインイン」をクリックする。するとセキュリティキーを装着するように求められる。キーを装着すると、PINを聞いてくるので、先ほど設定したセキュリティキーのPINを入れる。最後に、セキュリティキーの金色部分(LEDが点灯しているはずだ)をタッチし、ユーザーがその場にいることを示す。

 これで、ユーザー名もパスワードも入力することなくMicrosftアカウントにログインができた。Outlook.comやOneDrive.comなどでも同じように可能だ。

 現状、セキュリティキーを紛失したときのために、Microsoftアカウントの登録時には、ユーザーIDとパスワードの設定が必要だが、セキュリティキーを併用することでログインはかなり簡単になる。また、同様のことはWindows Helloでも可能である。

 なので、初回登録のパスワードは、パスワード管理ソフトなどが持つパスワード自動生成機能を使ってもいい。FIDO2自体には、Windowsのログインを可能にする機能はなく、Windows Helloにも対応していないが、セキュリティキーの中には、U2FやFIDO2などの仕様に対応していながら、Windowsのログインに利用できるものがある。

 セキュリティキーのメーカーからソフトウェアが提供されていることが前提になるが、セキュリティキーでのログインが可能になると便利だ。また、Windows Hello対応の指紋リーダーの中には、U2Fなどに対応しているものがある。このため、Windows HelloでWindowsログインとMicrosoftアカウントへのログインに対応でき、さらにU2FでGoogleの2要素認証にも対応する。このあたり、いろいろなデバイスが出てきており、ちょっと面白そうだ。

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