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Windows Info 第160回

Windows 10 RS5に搭載されたレイトレーシングの機能

2019年02月17日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII編集部

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サンプルのソースコードを自分でコンパイル

 サンプルは、すべて、githubでソースコードとして公開されているため、動かしてみるためには、Visual Studio 2017(Comunity版は無料)でコンパイルする必要がある。動作させるには、RS5であり、外付けGPUでないとダメだが、外付けGPUがあるなら、接続はThunderbolt経由でも大丈夫なようだ。RaserのBlade StealthとCoreX(Thunerbold接続の外付け筐体)にGTX1070を装着してもサンプルを動作させることができた。ここでは、コンパイル作業をするときの注意点を簡単に説明する。

 まずFallback layerのためのバイナリコード(https://github.com/Microsoft/DirectX-Graphics-Samples/releases/tag/v1.5-dxr)をダウンロードして、あらかじめソースコードのあるフォルダー

C:\Users\nacls\source\repos\DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing\tools\x64

にコピーしておく必要がある。

 そのほか、MiniEngineでは、実行ファイルのあるフォルダーと描画用のモデルデータのあるフォルダーのどちらかが異なっていて、モデルデータを別の場所にコピーする必要があった。MiniEngineのプログラム内でモデルデータの場所を直接記述してあるためだ。具体的には実行コードは、

DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing\Build_VS15\x64\Debug\Output\D3D12RaytracingMiniEngineSample

にあり、モデルデータは、

source\repos\DirectX-Graphics-Samples\MiniEngine

にある。これを

source\repos\DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing

にコピーする。ここが、ソースコードで指定されている実行コードのあるフォルダーの5つ上のフォルダーになる。

 とりあえず、Windowsでは、レイトレーシングをハードウェアで実行するためのAPIは用意された。現状のハードウェアレイトレーシングは、映画のようなリアリティのある画像をリアルタイムで動かすところまでは来ていないが、細部を際立たせる「味付け」としては有効。これまで、のっぺりとしていたり、影に埋もれてしまうような部分も見せることが可能になるのだ。

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