北海道には「ペヤング」がない
関東のみなさんにとって、カップ焼きそばと言えば「ペヤング」だろう。北海道ではそれがマルちゃん、すなわち東洋水産の「やきそば弁当」なのである。
略して「やき弁」。1970年代半ばの販売開始以降、現在に至るまでカップ焼きそばの王者として、北海道に君臨し続けてきた。現在ではジンギスカン並みのソウルフードとして定着していると言っていい。
以下は、最寄りのホクレンショップ(北海道の農協さんがやっている中規模スーパーマーケット)1店舗で入手できた、やき弁のバリエーションである。
画像中央が標準タイプ(100g)。この標準タイプには、画像にはないが「大判(130g)」、画像下の「超盛り(200g)」の3サイズがある。周りを囲むのはバリエーションで、ほかにも「塩バター風味」「焼きとうきび風焦がし醤油味」などご当地メニューが存在する。
まるでトヨタのカーラインナップのようなスキのなさ。ほかがちょっとやそっとの変わり種、変化球で挑んできても、もはやビクともしない布陣である。
ゆえにここ北海道には、変態ペヤングの居場所はない。そもそもペヤングどころか、全国シェアの過半を占める日清食品の製品ですら、北海道では完全に劣勢なのだ。