このページの本文へ

仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第57回

GAして日本語音声の翻訳精度は50%程度まで向上か

パワポのプレゼン音声を字幕翻訳する「Presentation Translator」を使う

2019年01月08日 11時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はいつのまにかGA(一般提供)になったPowerPointのアドイン「Preview Translator」に注目する。

字幕作成が2019年2月以降はネイティブ機能へ

 Microsoftは2017年4月からPowerPoint向けのアドインとして、プレゼンテーション話者の発する音声のリアルタイム字幕翻訳を行う「Microsoft Translator live Add-in」を提供していた。当時はプレビュー版だったが、すでにGAしていることをご存じだろうか。先日COMアドインを整理していたところ"Preview"の単語を見かけず、アドイン名も「Presentation Translator」に変更されていた。

「Presentation Translator」の公式ページ

 筆者は見落としていたが、日本語の公式サイトも用意し、ダウンロードページによれば、最新版は2018年11月14日にリリースしたバージョン1.1.18318.2。過去のMicrosoft Translator live Add-inをインストール済みなら自動的に更新するようだ。未導入の場合は先のサイトからセットアッププログラムをダウンロードすれば、お手元のPowerPointで使用できる。

2.Presentation Translator有効時にプレゼンを実行すると、リアルタイム字幕表示の有無選択を求められる

3.Presentation Translatorは機械学習を用いた翻訳を行うため、利用規約への同意を求められる

4.話者の言語や字幕に表示する言語、使用するマイクを選択する

5.「追加設定」を推すと、字幕の位置設定や事前のサインインが可能

 ご覧のとおりサポートする話者の言語はアラビア語、中国語(簡体字および繁体字)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語の10言語。字幕に表示する言語は60言語以上だ。筆者は滑舌が悪いため、プレゼンを実行するPCでラジオ番組を流してみてが、2017年4月当時よりは若干精度が高まったように感じる。先日、日本マイクロソフトがユーザー企業向けに行ったセミナーに参加したところ、同社社員がPresentation Translatorを使っており、その正解率は50%前後だった。

6.Presentation Translatorを有効したプレゼンの様子

7.プレゼン中にオプションを呼び出すと、翻訳品質を下回っても字幕化する設定を行える

8.話者の言語や字幕に表示する言語、使用するマイクを選択する

 なお、Microsoftが米国時間2018年12月3日に発表した公式ブログによれば、現在Skypeで提供中のライブキャプション&字幕表示機能をPowerPointにも拡大するという。話者の言語は12言語に拡大し、公式動画を観る限りはアドインではなくネイティブの機能として実装するようだ。2019年1月下旬頃とあるから、バージョン1902以降のPowerPointで実装された際に本誌読者へご報告したい。

9.公式動画の一部。<スライドショー>タブから字幕設定が直接可能になるようだ

10.ライブキャプション&字幕機能。Presentation Translateと違って全画面表示でも自然に表示している

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ