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“暴れ馬”2990WXを飼いならす

Threadripper 2990WX/2970WXの“Dynamic Localモード”とゲームパフォーマンスの関係

2018年12月29日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU)

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検証環境をまず紹介

 今回の検証の解説に入る前に、検証環境を紹介しておこう。Dynamic Localモードを試せるCPUの中でも最も速い、Threadripper 2990WXをベースにしたシステムを準備した。このようなシステムにRyzen Masterをインストールすると、デフォルトでDynamic Localモードが有効になる……。つまりWindows環境でもうまくダイの使い分けをしてくれるシステムになる訳だが、今回はあえてそれを崩して、Dynamic Localモードの動きを見てみようという訳だ。

検証環境
CPUAMD Ryzen Threadripper 2990WX(32C64T、3GHz〜4.2GHz)
マザーASUSTeK ROG ZENITH EXTREME(AMD X399、BIOS 1501)
メモリG.Skill F4-3200C14D-16GFX×2(DDR4-2933で運用)
グラフィックGeForce RTX 2080Ti Founders Edition
ストレージインテル SSDPEKKW512G7X1(NVMe M.2 SSD、512GB)
電源Silverstone ST85F-PT(850W、80PLUS Platinum)
CPUクーラーEnermax ELC-LTTR240-TBP(簡易水冷、240mmラジエーター)
OSWindows 10 Pro 64bit版(October 2018 Update)

 これ以降、2990WXの中に入っているダイは“ノード”と表記する。WX付きThreadripperのダイは、OS側からは4基のNUMAノード、即ち「ノード0」〜「ノード3」として区別されるからだ。マイクロソフト製のツール「coreinfo」を使って調べると、ノード0とノード2がメモリーコントローラーに直結されている「IOダイ」、ノード1と3が「コンピュートダイ」となる。

↑coreinfoの実行結果からの抜粋。NUMAノードが個々のダイを示し、アクセスコストの低いノード0と2がIOダイということが分かる。これは2970WXと全く同じ構造と考えてよい

↑多コアCPUを使うと必ずやってしまうのが論理コアごとの占有率表示。2990WXの場合、16列×4行表示にすると、上からノード0、ノード1……という順番に並ぶ

↑タスクマネージャーの上で右クリックし「NUMAノード」を選択する(NUMAノードのないCPUでは選択できない)と、このような2列×2行表示になる。1つのマスが1ノード、2990WXなら8コア16スレッドの占有率を総合したものだ。これも左上から右下に向け図のようになノード構成になる

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