――ひとつ目の登録者に対するビジネスとして、どのようなものが考えられますか?
須原 指導者を例にとると、S、Aなど級によって普段サッカーに関わる中で感じている課題や状況が違います。自分もプレーをして指導理論を学ぶ時間的経済的余裕がある方もいれば、ボランティアとして、少年団などで限られた時間とお金で指導している人もいます。
みなさん、たくさんの子供達や選手たちの期待を背負ってやっていただいます。ですが、新しい指導法、トレーニング方法などの情報が不足していらっしゃいます。この課題に対して、我々はどこまで寄り添うことができているのか? 日本サッカー協会は2ヶ月に1回、テクニカルニュースとして冊子をお届けしていますが、文字が多いという声を頂いています。自分がやるべきことをすぐにイメージできるコンテンツとは言えません。
どのようなコンテンツを、どのようなアプリケーション、あるいはチャネルを使って提供するのか。ここにまだ工夫の余地があります。ですが、ビジネスにしようとは考えていません。
ビジネスではなく、そのためのプラットフォームを整備すること――これが我々がやるべきことだと考えています。指導者がお客様とすると、ビデオコーチングのようなサービスプロバイダがあるとして、ここを結びつけるプラットフォームです。このプラットフォームで日本サッカー協会が利益を得る必要はありません。プラットフォームの上でトランザクションがどんどん増えていけば、PtoPのビジネスが出て来るかもしれません。