フツーの15型ノートにあきたらないキミはこれ
ASUS X570ZD 実機レビュー = Ryzen + GeForceのパワフル変化球マシ~ンだっ
2018年10月24日 10時00分更新
ASUS JAPANは10月3日にAMDのRyzenモバイルプロセッサーとNVIDIAのGeForceを搭載するハイスペック・ノートPC「ASUS X570ZD」を発表した.
「8th Gen Intel Core with Radeon RX Vega M Graphics」こと「KabyLake-G」のマシンはコアiとRadeonを組み込んだCPUで、すでに搭載PCも発売されているが、X570ZDはなんだかその逆のような変化球マシンである.製品が届いたので試用してみよう.
ボディは切り返しの2パターンの
中身を表したデザインか!?
X570ZDは15.6型のラップトップ型デザインで、天板とキーボード面に2種類の模様が入ったおもしろいデザインである.
中身は、まずCPUにAMDのRyzen 7 2700UまたはRyzen 5 2500Uを搭載.メインメモリは上位の2700Uには16GB、2500Uには8GBを搭載している.
GPUには、プレミアム・モバイルノートでインテルコアiとの組み合わせでおなじみNVIDIAのGeForce GTX1050を搭載している.VRAMは2GB搭載で、Ryzenとの組み合わせでもOptimus Technologyは通用するみたいだ.
液晶は15.6インチのフルHD(1920×1080ドット)で、非タッチ・ノングレアである.ストレージはSATA3接続のSSDを256GBと、HDDを1TB内蔵して、経済性と速度を両立させている.
キーボードは日本語配列で、「縮小型テンキー」を右側に従えている.自分としてはこれはなくして広々としてもいいと思うのだが、ニーズはあるらしい.
インターフェースはフルに搭載していて、向かって左側にタイプA×2とヘッドセットジャックを、右側には電源入力と有線LAN、タイプAにHDMI、そしてタイプCとマイクロSDカードリーダーを持つ.
本体サイズは374.6×256×21.9ミリで重量は1.99キロで、手にすると厚みはあるが、見た目より軽い.家庭や会社内で持ち歩くにはまったく問題がない.
VegaグラフィックスとGeForceを比較
この速度でこのお値段はお買い得なのであ~る
というわけで、興味の中心であるベンチマークテストです.試用機は上位のRyzen 7 2700U搭載モデルでおこないました.
シネベンチのCPU値は678で、8Gのコアiでいうと、i7-8550Uと同じレベルです.、OpenGLは71で、これはi7の内蔵グラフィックの1.5倍の速度です.
次に3Dグラフィックの速度ですが、3DマークのFireStrikeは5371が出ました.こちらも通常のコアi7とGTX1050の組み合わせとほぼ同じか若干遅い値です.
ちなみに、Ryzenの内蔵グラフィックVega10の能力をみるために、GeForceをOFFにして同じテストをしたところ1799という数値になりました.GTX1050のちょうど30%ということになります.
SSDはシーケンシャルマルチの読み出しが438、書き込みが481で、SATAとはいえリードが若干遅いですね.テスト機ではサンディスクのSSDを搭載していました.
バッテリーは48Whと、15型としては少なめですが、おなじみBBenchを液晶最大輝度で最高速度で実行しましたが、ほぼ3時間も稼働しました.このベンチマークではGeForceは動作しませんが、ASUSの設計が賢いのか、Ryzenの省エネ能力が高いものと考えられます.
充電もなかなか高速で、バッテリーの容量が少ないとはいえ、上記と同じ動作したままで、50%まで30分、70%まで47分で充電しました.全体的に何も欠点がない速度です.
冷却もうまく設計されているようで、連続してGeForceを稼働させても、うるさくファンが回ることもなく、キーボード面が過熱することもなかった.
製品発表時の予想価格は税込みで約13万円~となっている.GeForceGTX1050を積んで、これだけ速度が出て、このお値段はお買い得である.フツーの激安15インチノートを買うのもいいが、ゲームもしたくなるかもしれないキミや、デジカメの写真や動画をいじるのが好きなあなたには、きっとGeForceと1TBのHDDがじわじわと効くはずだ.