FFmpegをWindows 10で動かすと、特定のコアのみに強い負荷がかかることが示された。今回の検証環境ではコア15から47までが100%になることが非常に多かった(コア0をタスクマネージャーの左上のコアとした場合)。
ではこの“負荷のかかるコア”に何か意味があるのだろうか?Windows 10環境でいくつかアプリで負荷をかけたときのタスクマネージャーの様子を以下に示す。
「Lightroom Classic CC」でRAW画像にシャープネス処理をかけつつJPEGに書き出す際のCPU占有率
「Media Encoder CC」でフルHDの動画をH.264のMP4形式でエンコードする際のCPU占有率
「Davinci Resolve」で4K動画をKakadu JPEG 2000 UHD-BDのIMF形式でエンコードする際のCPU専有率
高負荷をかけるとこのコアに負荷がかかる、という法則は一定ではない。今回の観測ではDavinciとFFmpeg/Handrakeでは完全に傾向が異なっている。動画エンコーダーのエンジンの特性と言ってよいだろう。動画エンコードはマルチスレッド処理が進んでおり……というのはせいぜい8〜16コア位までの話であり、それ以上になると急激に怪しくなることがわかった。
まとめ:2990WXを使うならLinuxが現状のベストチョイス
以上、簡単ではあるがOSの違いでThreadripper 2990WXのパフォーマンスが大きく違うこともある、ということが示せた。WindowsとLinuxでマルチで展開し、両方同じ条件でテストできるアプリが少ないのでややサンプルとしては物足りないかもしれないが、メニーコアCPUのパワーを扱うには、コンシューマー向けのWindows 10よりもサーバー用途等で様々なマルチプロセッサー環境へ展開されているLinuxの方が有利ということは明白だ。アプリを含めた環境をごっそり入れ替えるのは勇気のいることだが、Threadripperを手にしたなら、Linuxへ乗り換えることも有効ではないだろうか。
Threadripperの登場によって、アプリの開発者は、これまで想定しなかったスケールのマルチスレッド処理に対応することが求められるようになる。もちろん、今後32コアが全く並列にメモリー等にアクセスできるような化物CPUが出れば状況は変化する可能性もある。Threadripperは、CPUのパワー戦争を新たなステージへ押し上げようとしているのだ。

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