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「新しくて面白いこと」を追求

ガンホー、次の成功を「妖怪ウォッチ」と狙う

2018年06月27日 17時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 2012年2月配信のパズドラは4700万ダウンロードを超える人気ゲームだ。しかし今年4月の決算資料を見ると、月間アクティブユーザー数は2014年をピークに減少に転じ、昨年12月時点で全盛期の半分近くまで減らしてしまった。同社ではパズドラIPの強化をはかるとともに、年度内の新作タイトル配信に注力していく方針だ。新作タイトルの第1弾が妖怪ウォッチ ワールドという位置づけになる。

 ただし、妖怪ウォッチIPの価値にはやや疑問もある。たとえばバンダイナムコホールディングスの決算資料を見ると、「妖怪ウォッチ」はIP別売上高において、2016年度から2017年度にかけて329億円から104億円へと約3分の1まで売上を減らしている。

 レベルファイブの日野晃博社長は同IPの強さについて聞かれ「潜在能力はまだ高い」と答えていた。誰でも無料で遊べる妖怪ウォッチ ワールドが展開することで、IPの価値が「さらに活性化する」ことへの期待も寄せていた。ポケモンGOがポケモンのIPを拡散させたように、妖怪ウォッチのIPも拡散されるのではないかという算段だろう。

 業界としてインパクトが大きいのは技術の新しさ。Unityに対応したGoogleマップAPIで3Dマップを使ったタイトルを大手競合に先駆けて出せたことだ。ナイアンティックも元親会社のグーグルから地図データの提供を受けてゲームを開発している。今後、競合他社がほかのIPを使った位置ゲームを開発するとき、ポケモンGOと妖怪ウォッチ ワールドの2作は、収益的にも、技術的にも、ベンチマークとして見られるようになるだろう。

 森下社長はあまりマネタイズの話にはのってこず、発表会でも「レベルファイブと面白いことがしたかった」という点を強調していた。企業コラボを通じたマネタイズについて聞かれても「楽しいことができればいい。こういうことができたら楽しいなというのが最優先。間接的に収益になってくれればいい」と話していた。

 妖怪ウォッチ ワールドは、いたずらに短期的利益を追求するのではなく、新しいことを試すだけの余裕がガンホーにあることを示したといえそうだ。



書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。赤ちゃんの父をやっています。育児コラム「男子育休に入る」連載。Facebookでおたより募集中

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