地上/BS/CSデジタルの複数チャンネルを同時に常時録画し、放送後数日間にわたって番組が見られる全録レコーダー。現在、いろんな放送局でいろんな時間帯にサッカーの試合を中継しており、これらをより多く見たいという人には重宝する製品だと思う。
先日、東芝映像ソリューションがBlu-ray内蔵の全録レコーダーを発表。4TB HDDモデル「DBR-M4008」と2TB HDDモデル「DBR-M2008」を6月下旬に発売する。
従来「レグザサーバー」と呼ばれていた製品だが、同社のテレビの全録機能と名称を統一し「レグザタイムシフトマシン」に改名。スマホ連携を含む“見る”機能を強化している。
一方、パナソニックも「全自動」として全録レコーダーを製品化。4月に発売された最新モデル「DMR-UBX7050」「DMR-UBX4050」「DMR-BRX2050」はメディアサーバー機能を強化している。
この東芝とパナソニックの全録レコーダーは、2018年モデルを見る限り進化の方向性が分かれてきた。そのあたりを解説したい。
時短再生やスマホ持ち出しなど
より多くの番組を見せるレグザタイムシフトマシン
東芝の全録は、CMスキップや音声付き早送り再生などで再生時間を短くする「時短」と、録画した番組をスマートフォンに持ち出して再生する「スマホdeレグザ」機能を強化。
時短は番組を放送時間よりも少ない時間で見るための機能。CMスキップする「らく見」、CMスキップしながら1.3倍速再生(音声付き)を行なう「らく早見」、本編部分を20分割し、15秒再生するごとにスキップする「飛ばし見」から選べる。
スマホ連携については、ネットワークを使用した(スマホによる録画番組の)宅外視聴も可能だが、回線品質によっては再生が不安定で、通信コストもかかるため、新機種では録画ファイルのスマホへの持ち出しに重きを置いている。
そして、これまでの低画質、最低画質モードをスマホ高画質(4Mbps)、スマホ長時間モード(2.4Mbps)に置き換え、スマホに再変換なしで録画ファイルを転送できるようにした。
このため、録画終了後すぐにスマホへの番組持ち出しが可能で、持ち出してしまえば通信環境に関係なく安定した再生が可能だ。
なお、スマホ用アプリはデジオンの「DiXiM Play」を使用。有料のアプリだが、レグザタイムシフトマシンにシリアルコードが同梱されており、それを使うことで無料で利用できる。