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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第7回

私の毎日が進化する! 国内のニーズに応えたXperia acro HD

2018年06月05日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII編集部

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 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2011年では「Xperia arc(SO-01C)」のあとに「Xperia acro(SO-02C)」が登場したように、2012年も「Xperia NX (SO-02D)」のあとに「Xperia acro HD(SO-03D)」が登場しました。

 Xperia acro HDというネーミングだけに、1年前のXperia acroから進化した後継機という意味合いが強いモデルです。グローバル版をベースにしたXperia NXと違い、Xperia acro HDは前モデルXperia acroのように赤外線通信、おサイフケータイ、ワンセグといった国内ユーザー向けの機能を搭載していたのです。

 Xperia NXの特徴でもある、背面のアーチ状デザインや、本体下部に備わる「Floating Prism(フローティングプリズム)」といったものはすべて排除され、どちらかというと機能に注力したかのよう。

 ただし、カラーバリエーションについては、定番ともいえるブラックとセラミック(ホワイト)にとどまらず、アクアやサクラといった、目に飛び込んでくるようなファッショナブルなカラーを採用しています。

ドコモ版アクア、ブラック、サクラ、セラミック

 またXperia acro HDは、acroと同様にドコモだけでなくauからも発売されました。

 au版ではブラック、ホワイト、ルージュとお互いに同系色でありながらニュアンスの異なるカラーリングで、それぞれキャリアごとに個性をハッキリと打ち出していました。

au版ブラック、ホワイト、ルージュ

 ディスプレーは4.3型(720×1280ドット)、342ppiというピクセル密度で高精細表示や、Xperia arc比で約25%アップした輝度表示など、屋外でも視認性が向上しています。そのほか、色彩を鮮やかに表現する「モバイルブラビアエンジン」や、光の反射を抑えて色彩をあざやかに表示する「Clear Black Panel」を搭載し、ビジュアル面の強化が図られました。

 背面には、約1210万画素の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R for mobile”、F2.4の明るいレンズ、手ブレ補正やノイズを抑えるメインカメラを搭載。

 また、カメラキーを長押しで、スリープモードからキーロック解除をせずにカメラが起動してすぐに撮影、撮影間隔約0.5秒(AF固定)の素早い撮影ができます。

 動画撮影では解像度1920×1080、フレームレート30fpsのフルHDでの撮影ができるようになりました。フロントカメラは約130万画素、720pのHD動画まで撮影できるなど進化しています。

 エンタメ機能としてはミュージックプレーヤー機能も充実しています。同社のオーディオプレーヤー「ウォークマン」の技術である、迫力ある音を再生する「xLOUD」や低音を強くする「クリアベース」、左右のバランスがよく音が聴こえる「クリアステレオ」といった機能や、好みの音質に設定できる「マニュアルイコライザー」、楽曲をシーンや気分ごとにわけて選べる「おまかせチャンネル」など、音楽を楽しむ機能がふんだんに備わっていました。

 スペックは、プロセッサーにQualcomm Snapdragon S3(MSM8260 1.5GHz デュアルコア)、メモリー1GB、内蔵ストレージ16GB、バッテリー容量は1840mAh。本体サイズは、66×126×11.9mm、重さは約146g。

 通信方式は上り最大5.7Mbps、下り最大14MbpsのFOMAハイスピードに対応しているほか、Wi-Fi(IEEE802.11g/b/n)、Bluetooth ver.2.1 + EDRを搭載。OSはAndroid 2.3。

 内蔵ストレージについてはXperia NXが32GBだったのに対し、Xperia acro HDは16GBと減少。そのかわり(?)、Xperia NXでは搭載されていなかったmicroSDカードスロットが復活しています。

 日本仕様としてワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能を搭載し、本体からアンテナを引き伸ばしてワンセグアプリからテレビ視聴できるといった特徴がありました(録画は不可)。

 さらにXperia国内モデルとしては初の防水に対応しました。そのため、各端子類に水が浸入しないようにパッキンの付いたカバーで全体が覆われています。

 そのほか、本体を充電できる専用ドックが付属するなど、機能から付属品にいたるまでとても豪華な仕様だったのです。

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