今回は、風船を使った不思議な科学マジックを3つご紹介します。割れるか割れないかドキドキワクワクする風船の実験は、サイエンスショーでも大人気です。
原理がわかればお家でも簡単に実践できます。一緒に学びながら楽しんでみましょう!
科学マジックその1:風船に竹串を刺しても割れない!?
準備するもの
・風船
・竹串
現象
膨らませた風船に竹串を刺すと、普通はパンッ! と勢いよく割れてしまいます。しかし、とある工夫をすると……。風船に竹串を刺しても割れないのです。
タネあかし
風船の先端にはへそというところがあります。へその部分は、ほかの部分よりもゴムが厚くなっているため、串を刺しても穴が広がらず空気も漏れません。このへその部分に竹串を刺せば、風船が割れません。
科学マジックその2:オレンジの皮で風船が割れる?
準備するもの
・風船
・オレンジまたはレモンの皮
※今回は、オレンジやレモンの実ではなく、皮を使います。皮は新鮮で剥いてから時間が経っていないものを使うのがおすすめです。
現象
風船にオレンジまたはレモンの皮を当てて絞るだけで、風船がパンッ! と勢いよく割れます。
オレンジやレモンの皮にはリモネンという成分が含まれています。リモネンにはゴムを溶かす性質があるため、オレンジやレモンの皮を絞ると、風船が割れます。
科学マジックその3:巨大風船がとある液体で割れる?
現象
巨大風船をブロワーで膨らませて、口の部分を空気が抜けないようにねじってビニールテープで止めます。
膨らませた巨大風船にとある液体をペットボトルのキャップ1杯分ほどかけると、数秒経った後にバンッ! と勢いよく割れます。
タネあかし
巨大風船にかけた液体も、2と同じリモネンです。割れるまでに時間がかかるのは、風船が大きい分ゴムも分厚くなったためです。巨大風船の場合、オレンジやレモンの皮からでる量では足らないことがあります。今回は、リモネンの液体を購入し実験しました。
風船を扱うとき最初は少し怖いかもしれませんが、そのぶんドキドキ楽しい実験を楽しめます。ご家族やお友達に披露して、ぜひ盛り上がってみてくださいね!
注意事項
・巨大風船が割れるときは大きな音がしますので、極力耳栓などをつけて実験してください。
・リモネンがついた手で再びほかの風船を触ると割れてしまいますので、実験後は手を洗ってください。
・小学生など低年齢の子どもが実験をするときは、必ず保護者の指導のもとで実施してください。
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