インテルから第8世代Coreプロセッサー(Coffee Lake-S)の新モデルと新チップセットが発表された。これまでIntel Z370のみであったCoffee Lake-S対応チップセットH370、B360、H310が加わり、自作PCの構成の自由度が高まっている。
この特集では、各マザーボードメーカーの独自機能と注目モデルを紹介していこう。第4回はMSIを取り上げる。同社は、H370/B360/H310チップセットの発表に合わせて、3シリーズ合計11製品を発表している。
メニーコア向けに電源回路を強化
MSIは、メインストリームゲーミングの「Performance GAMING」シリーズに5製品、エントリーゲーミングの「Arsenal GAMING」シリーズに2製品、ビジネス向けの「PRO」シリーズに4製品、合計で11製品を発表している。
第8世代Coreプロセッサーでは、前世代までに比べて物理コアが増えて性能が大幅に向上した一方、電源回路への負担も相対的に大きくなっている。
そこで、MSIのIntel 300チップセットシリーズではその性能を最大限に引き出すため、全体的にCPUの電源回路(VRM)の設計を強化。エントリーゲーミングのArsenal GAMINGのモデルでも7フェーズのVRMを搭載している。
安定性や信頼性を高める基本設計
従来同様、安定性、信頼性を高めるための基本設計も健在だ。メモリーについては、独自のメモリー配線設計「DDR4 Boost」を導入し、安定性とパフォーマンス両面の向上を図っている。また、多数のメモリーメーカーと提携し、互換性テストを行ない、いわゆる相性問題の発生を最小限に抑えている。
また、メモリーソケットやPCI Express 3.0x16スロットは金属パーツで補強して耐久性を強化した「STEEL ARMOR」仕様を採用。物理的な損傷を防ぐとともに、電磁波ノイズを低減する効果もある。
トラブルになりやすい静電気に対する対策も入念だ。マウント部に二層の接地点を設けているほか、USBポートの抜き差しの際に生じる静電気による損傷を防止するための防御用ICを実装するなど、安心してゲーミングに集中できる環境を整えている。
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