科学のお姉さんこと五十嵐美樹です。今回もお子さんと一緒に楽しんでもらうために、科学実験教室で人気の高かった工作や親子で実践できる実験などの情報をお届けしていきたいと思います。
今回のテーマは「音」です。ドレミファソラシド♪といった音の高さの違いは、幼稚園や小学校の音楽の授業で習うかと思います。それではなぜ、音の高さは変わるのでしょうか?
子どもたちにとって、音の高さの理由を想像するきっかけはなかなか少ないですよね。そこで今回は、お家にあるものでできる、音の高さの実験をご紹介したいと思います。
準備するもの
今回の実験は、ご家庭にある身近な材料でお試しいただけます。100円ショップなどでも購入可能ですので、ぜひみなさんで試してみてください。
【材料】
・ワイングラスまたはコップ:2個~
※同じタイプのものを複数ご用意ください。写真では多めに8個使用していますが、2個以上あれば実験は可能です。
・棒:1本
※鉛筆やペン・お箸など、コップを叩くものをご準備ください。
・色のついたジュース
※今回は、ブドウジュースを使用しています。
実験のやり方
同じ形のワイングラスまたはコップを2個以上用意し、並べます。同じ形にするのは、実験のときに音の高さの違いを比べやすくするためです。
ワイングラスまたはコップに色のついたジュースを入れます。このとき、ジュースの量を変えましょう。
ここでクイズです! ジュースが多めのワイングラスと少なめのワイングラス、どちらのグラスを叩くと低い音が出るでしょうか?
では実際にたしかめてみましょう! 棒でワイングラスを叩いていきます。軽い力で大きい音を出すには、棒の重い方をコップに向けて叩いてみてください。
ジュースの量によって音の高さが変わることがわかります。音の高さがどのように変わるか、ジュースの量を変えて試してみましょう。
音の高さは変わる秘密は振動にあり
先ほどのクイズの答えは、ワイングラスの中に入れる水が多くなればなるほど低い音が出る、です。声を「あー」と出しているときにのどを触ると震えているように、音は振動で伝わります。
同様にワイングラスを叩くとぶるぶると振動しますが、水が多いほどワイングラスの振動が抑えられます。振動が少ないと、音は低くなるのです。
振動と音の高さの関係がだんだんに身体になじんできたところで、コップの量を増やして綺麗にドレミファソラシドの音階が作れるのか、ジュースの量を変えてチャレンジしてみてください。
ミキラボ科学実験動画では、ドレミファソラシドの音階作りに科学のお姉さんと助手のアナひこ君がチャレンジしています。ぜひご覧ください!
音の高さの原理を体感しながら素敵な音階を作って、演奏を楽しんでみてください。
注意事項
・強く叩きすぎてコップを割らないように注意してください。
・棒を振り回したりしないように気をつけてください。
・0小学生など低年齢の子どもが実験するときは、必ず保護者の指導のもとで実施してください。
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