iPadは息抜きのツールにもなるが
そもそも息抜きする時間がない
今の中国の子供のスマートフォンやiPadを使った息抜きに、友達とのチャットや、小学生の間で人気の(人気だった)ゲーム「王者栄耀」のほか、ニコニコ動画似の動画サービスの「ビリビリ動画」のアプリを活用する人もいる。
ビリビリ動画は中国で日本のサブカルカルチャーのファンが最も集うサイトの1つ。そこで日本のファンの虜となる人がいて、さらにその中に街中のアニメグッズショップに通う人も出てくる。
アニメグッズショップでは輸入フィギュアほか、中国で勝手に作った日本語が微妙におかしいグッズも売られている。
今の子供は数年前と比べてお金を持っているので、中国全土の都市部にそれなりの価格のサブカルグッズや文房具を展開してもそれでも買ってくれる雰囲気がある。そのあたりは「お小遣いあるイマドキの若者が変える!? 中国の最新サブカル事情を分析する」という記事で紹介した。
とはいえ、今の中国の子供は、息抜きをする余裕すら少ない。中国は受験大国ではあるが、それ以上に理不尽なまでに宿題量が多いと中国人の間で認識されていて、日本では想像がつかないほどの宿題漬けとなる。
日本の常識では考えられない量ではあり、これまでの世代は親も協力して宿題を完成させるというのが「あるある」な事象ではあったが、最近の世代はスマートフォンやPCで検索して答えを素早く見つけ終わらせようという動きも。
また、問題の写真を撮影して類題を探し回答を見つける「作業幇」というアプリが小中学生の中で定番のアプリとなっている。
こうしたデジタル化して効率アップが当たり前となったことから、以前よりも宿題で無理難題を与える傾向が強まっていると聞く。つまり親子による“ITを活用し、さまざまな手段で宿題を効率的に素早く終わらせる”練習には磨きがかかっている。
そんな彼らが10年後、15年後に中国で社会人として働くことになる。
3~6歳の約3割がインターネットを利用している
さて、最後に統計を。中国青少年宮協会が先日発表した子供のネット利用調査レポート「中国児童網絡素養状況系列報告」によると、毎日30分以上インターネットを利用する割合は、3~6歳で29.1%、14歳で60.8%になるという。
14歳の利用者のうち、60%がオンラインゲームで遊び、57.5%がオンラインショッピングを利用し、68.5%がネット上の友人を作り、69.7%がコンテンツをアップし、33.3%がフォロワーを抱えるという。
微信利用は59.9%、QQ利用は84.7%となった。また7歳児の利用者の中にも8.5%がネットで買い物をし、16.7%がネットで画像や動画やテキストをアップし、4.1%がフォロワーを持ちはじめているという。

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