さとうなおきの「週刊アジュール」 第12回
Visual Studio CodeからAzure HDInsightで「PySpark」が実行可能に
地理空間サービス「Azure Location Based Services」が登場
2017年12月07日 10時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、先週の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Location Based Servicesがパブリックプレビュー
Microsoftは、2016年12月に、TomTom、HERE、Esriと提携し、Azure上で位置情報サービスを提供する計画を発表していました。
そして今回、TomTomとの提携による新サービス「Azure Location Based Services」(LBS)が発表され、パブリックプレビューが始まりました。
Azure Location Based Servicesは、REST APIとして提供される地理空間サービスです。地図表示、検索、ルート検索、タイムゾーン、交通情報といったAPIがあります。また、JavaScriptベースのWebコントロール「Azure Map Control」も利用可能です。残念ながら、現時点では、日本のサポートは不十分な状況です。
詳細は、ブログポスト「Announcing Azure Location Based Services public preview」、「Microsoft builds and integrates Azure Location Based Services directly into the cloud」、ドキュメントをご覧ください。
なお、類似のサービスとして、Bing Maps(Bingマップ)の機能をREST APIで利用できる「Bing Maps REST Services」があります。Bing Maps REST Servicesは、日本もサポートしています。年間125,000トランザクションまでは無償で利用可能です。詳細は、Bing MapsのDeveloperページ、Bing Maps REST Servicesのドキュメント、Bing Maps Dev Centerご覧ください。
Azure CLI:Azure Resource ManagerベースのAzureリソースの管理
Azure CLIは、Windows、macOS、Linux、Azureポータル内のAzure Cloud Shellで動作する、Azureの管理を行うためのコマンドラインインターフェイスです。
Azure CLI 1.0は、Node.jsで書かれていました。2016年9月にプレビューがリリースされ、2017年2月にGA(一般提供)となっていたAzure CLI 2.0は、Pythonで書かれており、インストールや使い勝手の面でAzure CLI 1.0から大幅に改善されています。
これまで、Azure CLI 2.0のリリース後も、並行してAzure CLI 1.0の開発も進められてきました。今回、Azure Resource Manager(ARM)ベースのAzureリソースの管理については、Azure CLI 2.0が主要なCLIツールとなりました。Azure CLI 1.0は、推奨されなくなります。
なお、Azure Service Management(ASM、クラシック)ベースのAzureリソースの管理については、引き続きAzure CLI 1.0をお使いください。
詳細は、更新情報「Clearer choice of CLI: Azure CLI 2.0 for Resource Manager」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Service Health:インシデント管理システムとの統合が簡単に
Azure Service Healthは、Azureサービスの問題に関するパーソナライズされたガイダンスとサポートを提供するサービスです。Azure Service Healthは、現在プレビューとして提供されています。
今回、Azureポータルの「サービス正常性」で、既存の「サービスに関する問題」「計画済みメンテナンス」「正常性の勧告」から、簡単にサービス正常性アラートを作成できるようになりました。
また、Webhookを使って、ServiceNow、PagerDuty、OpsGenieといった既存のインシデント管理システムをAzure Service Healthと統合するのが簡単になりました。
詳細は、ブログポスト「Get notified when Azure service incidents impact your resources」、ドキュメントをご覧ください。
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