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RHELの売上は2桁成長、OpenShiftも絶好調

AIが流行ればレッドハットが儲かる――ホワイトハーストCEO来日会見

2017年10月23日 12時00分更新

文● 羽野三千世/TECH.ASCII.jp

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 10月20日、米レッドハットのジム・ホワイトハースト社長 兼 CEOの来日に伴う記者会見が都内で開催された。

米レッドハットのジム・ホワイトハースト社長 兼 CEO

 まず、ホワイトハースト氏はレッドハットの直近の業績(2017年6月~8月期)が、「ここ数年で最も成長が速い四半期だった」と述べた。ミドルウェアの「Red Hat JBoss」、コンテナープラットフォーム「Red Hat OpenShift」、OpenStackディストロ「Red Hat OpenStack Platform」、構成管理ツール「Red Hat Ansible」を含むアプリケーション開発・新興テクノロジー製品(Linuxディストロ以外の事業カテゴリ)の売上げが前四半期比で44%増加し、全体売上高は同21%増加した。

 従来、レッドハットの主要顧客は金融、政府期間、通信、メディアテクノロジーといった業種が多かったが、ホワイトハースト氏によれば、「OpenShift、Ansibleは、小売りなど従来レッドハットの中心的な顧客ではなかった業種(その他業種)で採用が急速に進んでいる。伝統的なエンタープライズ企業でコンテナーが使われ、一般企業でもAnsibleによる自動化が爆発的に、グローバルで伸びている」という。2017年度決算(2016年3月~2017年2月)の数字では、OpenShiftのその他業種の採用率は34%、Ansibleのその他業種の採用率は37%だった。

OpenShiftはDockerに負けない

 特に、非Linux事業の44%増収をけん引したのはOpenShiftだ。ホワイトハースト氏はOpenShiftが伸びている理由として、「kubernetesを初期バージョンから提供・サポートしてきた実績と、ステートフルなJava EEアプリケーションをコンテナー環境に移行して近代的なインフラで動かせること」を挙げた。

 OpenShiftについては、米Dockerが10月17日にDocker管理ツールとしてkubernetesの採用を発表した。DockerがOpenShiftと競合する形だが、「この分野ではレッドハットに優位性がある」とホワイトハースト氏は自信を見せた。「コンテナープラットフォームを提供するにはLinuxディストロが必要になる。Dockerに対してレッドハットはLinuxディストロで15年分リードしている」(ホワイトハースト氏)。

非Linuxc製品3つの2017年度の業種別比率

ビッグデータやAIの市場拡大でRHELが好調

 OpenShiftなどの非Linux事業に加えて、レッドハットのもともとの本業であるLinuxディストロ「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」事業も安定した2桁成長を継続している。直近2017年6月~8月期のLinux事業は前四半期14%の増収だった。

 これについて、ホワイトハースト氏は「ビッグデータ、データアナリティクス、AI、機械学習といった新しいテクノロジーは、WindowsではなくLinux上でうまれている。Hadoop、Sparkなどのビッグデータのワーククロード、TensorFlowなどAIを支える深層学習・機械学習のワークロードはLinuxで動作するものだ」と説明。ビッグデータの活用とAIの利用が拡大するとLinuxの市場が大きくなり、それに伴ってRHELの売上が増えるのだと述べた。

 レッドハットは目下、非Linux製品を注力製品に位置付けてはいるが、いまだ全体売上の67%はLinuxディストロが占めており、RHELの事業成長は全体業績に大きく影響する。

2018年度第2四半期の売上構成、REHL(インフラ関連製品)の売上比率は67%を占める

ハイブリッドクラウドの全基盤はLinuxであるべき

 会見に同席した米レッドハット 上級副社長/製品・テクノロジー部門 社長のポール・コーミア氏は、「オープン・ハイブリッドクラウド」の文脈でLinuxの重要性を語った。

米レッドハット 上級副社長/製品・テクノロジー部門 社長のポール・コーミア氏

 コーミア氏は「62%の組織はマルチクラウド環境にある」とする451 Researchの調査結果を引用し、今後企業のインフラは、オンプレミスの物理/仮想環境、プライベートクラウド、複数のパブリッククラウドが混在する「ハイブリッドクラウド」に向かうと述べた。その上で、「(ハイブリッドクラウドを構成する)すべての環境をLinuxで共通化することで、一貫性のあるアプリケーション、運用を実現し、パブリッククラウドのロックインを防止できる」と述べている。

 さらに、「コンテナーによってハイブリッドクラウド間でアプリの移植が可能になる。コンテナーを提供する会社は、(コンテナーがLinuxディストロに依存するテクノロジーであるため)必ずLinuxを提供する会社でなければいけない」(コーミア氏)と説明した。

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