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山根博士の海外モバイル通信 第358回

謎のメーカーもLGスタイルの縦長ディスプレーを続々採用

やはり時代は18対9の縦長スマホ! 中国「Zopo」から3つの新製品が登場

2017年09月07日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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 中国にはまだまだ知られざるメーカーがあります。そのひとつがZopo(ゾポ)。無名なマイナーメーカーと思いきや、ベルリンで開催されたIFA 2017でいきなり18対9の縦長ディスプレー搭載のスマートフォンを3機種も出してきました。

Zopoから縦長スマホが続々登場

2万円台後半のミドルレンジをメインに展開するZopo

 元々、ミドルレンジを中心に低価格なスマートフォンを展開しているZopo。今回発表した「Flash X1」「Flash X2」「P5000」もSoCはMediaTekのものを搭載。

 価格は200ユーロ前後の普及価格帯を狙った製品です。Flash X1とFlash X2はスペックを押さえつつもデザインにはこだわりを持たせたモデル。背面の左右は角をそぎ落としゆるやかなカーブで仕上げたエッジデザイン。安っぽさを感じさせません。

背面の角を取ったエッジデザインのFlash Xシリーズ

 2つのモデルの差はディスプレー。Flash X1が5.5型640×1280ドット、Flash X2が5.99型720×1440ドット。

 他社からはより高解像度な1440×2880ドットの高解像度ディスプレーを採用したモデルがありますが、Zopoは逆に640×1280ドットと言う低解像度の製品もそろえているのです。

 共通スペックはSoCがMT6737(X1)またはMT6737T(X2、1.5GHz、クアッドコア)、メモリー2GB、ストレージ16GB、背面800万画素、正面500万画素カメラとなっています。

5.99型ながら片手で持てるFlash X2

スペックもやや強化し、大容量バッテリーを搭載するP5000

 一方、P5000は赤や黒のボディーカラーや5000mAhの大容量バッテリーを搭載する上位モデル。ディスプレーは5.99型1440x2880ドット。SoCはMediaTek製のHelio X10、メモリー4GB、ストレージ16GBとスペックはミドルハイレンジクラスと言えるでしょう。しかも、バッテリーは5000mAh、連続3日の利用も可能とのこと。

スペックの高いP5000、これならメイン機に使えないこともないかも

 Zopoの製品は旧東欧圏で販売されていますが、ここ数年はヨーロッパ圏もターゲットにしているとのこと。そのため、フットボールクラブのカバーも用意するなど、値段以外の部分での差別化も図られています。

カラバリは黒と赤の2色、悪くない色合いだ

ヨーロッパ向けの製品で、フットボールクラブのカバーも販売予定

 それぞれの本体サイズは以下の通り。横幅はどれもディスプレーサイズを考えると細身に仕上がっています。

Flash X1:146.9×69.3×8.7mm

Flash X2:158.7×75.7x8.7mm

P5000:158.3×74.8×8.5mm

18対9のディスプレーも見慣れてくるとこれが標準的な形に思えてくる。スリムな横幅は大きな魅力

新型iPhoneでの縦長ディスプレー採用を予測して、人気を先取り

 どうしてZopoは3機種も18対9のモデルを出してきたのでしょうか。ブースの担当者によると、今年は新型iPhoneも類似したディスプレーを採用する予定と聞いており、このスタイルが流行になるとのこと。

 しかし、iPhoneの正式な発表後に縦長の製品を出すようでは、ほかのメーカーに先を越されてしまう可能性もあるわけです。他社に先駆けてトレンドの先を読む、Zopoの素早い動きは大したものです。

Flash X1は5.5型。18対9のディスプレーを搭載するとこのクラスでも小型機に見える

 なお、担当者によると「日本市場もいずれチャレンジしてみたい」とのこと。P5000クラスの性能と品質であれば、いまでも十分市場で受けいれられる可能性はあると感じました。

 日本では無名であっても、なかなかいい製品を作っているのです。いつの日か日本で「ゾポの新製品買った?」なんて声が聞かれる日がくるようになるかもしれません。

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