kintoneな人 第7回
インフラ好きから見たkintoneは「すごくセキュアなデータベース」
kintoneにもコスプレにも本気で向き合う池上緑は悩んでいる
2017年09月08日 09時00分更新
悩みを抱えながら、たどり着いた「kintoneを教える仕事」
とはいえ、サービス事業者からシステム開発の会社に移ったことで、チャレンジも多かった。「サービス事業者は『ありもの』を売るのですが、アールスリーはフルスクラッチでシステムを作る会社。だから、プロジェクトにアサインされないと全体像が見えないし、それまでは急に呼び出されることもありませんでした。あと、厳密に工数管理されるのも驚き。システム開発会社では一般的なことなんですが、今でもそれは慣れません」とどりぃさんは吐露する。
アールスリーでの自身の役割にも悩んだという。どりぃさん自体は今までインフラ領域がメインで、プログラムに関してもシェルスクリプトをカスタマイズするくらいだった。そのため、kintoneのプロジェクトにアサインされても、期日までにコードを書けなかったという。「最後まで自分でカバーしようと思ってしまい、案件の進捗が遅れてしまうことがありました。将来性を買って採用してもらったのに、あまりにもできない子過ぎて、当時はすごく悩んでいましたね」とどりぃさんは振り返る。
そんな悩みを抱えながら、どりぃさんが現在担当しているのは、kintoneの操作について教えるkintone universityの講師だ。「もともとユーザーサポートをやっていたし、人に教える仕事はやってみたいと思っていました。自分自身のスキルを上げ、kintoneのノウハウを蓄積したいということもあり、お話しが来たときには即答しました」(どりぃさん)。
現在、どりぃさんは「みみが先生」として2ヶ月で一通り学べるkintoneの講師として登壇している。しかし、教える立場からしても、やはりkintoneを理解してもらうのに苦労している。「初期状態ではなにも入っていないので、なにができるかわからない。フォームのレイアウトにしても、ベストプラクティスがない。だから、ハンズオンで完成品に近づけていくことはできるんですけど、白紙の状態から作るのが難しいんです。今はアプリストアのアプリをまず変更することから始めてくださいとお願いしています」(どりぃさん)。
でも、悩みながら続けるうちに実感も得ている。なにしろkintone universityに学びに来る人は、どりぃさんのようなエンジニアが少ない。「部署でいうと、総務部や経営企画室で、しかも現場のビジネスマンの方。ひととおりわかっているような人も来ますが、『知らない気づきを得られてよかった』と言ってもらってホッとしています」(どりぃさん)。
年齢に左右されないトガッたエンジニアになりたい
さて、どりぃさんと言えば、イベントを盛り上げてくれる華やかなコスプレ。今回もアールスリーのgusukuのキャラクターである「みみが」の衣装をフルセットで着てもらった。
アニメやゲームが好きなどりぃさんがコスプレを始めたのは中学時代にさかのぼる。「私が中学生の時は既製品がなかったため、お裁縫のスキルがないと衣装が作れなかった。でも、服をイチから作るなんてスキルはなかったし、お金もなかったので、友達の作った衣装を借りてやったりしていました」と当時を振り返る。そのため、長らくコスプレを楽しむことはできなかったが、たまたま前職でイベントのMCをやる機会があり、そこでまどマギのコスプレをした。これがコスプレ再燃のきっかけだったという。「ちょっとお金は張りますけど、衣装フルセットが簡単に手に入るようになりました。今は時間の方が大事なので、お金で解決します(笑)」(どりぃさん)
今回の「みみが」の衣装も完全にオリジナル。「業者さんが東京で、すべてメールだったので、やりとりが大変でした。納品される直前で『えっ?ウイッグもですか?』とか言われて、途中のやりとりはもやもやしましたが、最終的には納得の出来になりました」(どりぃさん)とのことだ。
5年前はともかく、今となってはITエンジニアでのコスプレも珍しくない。そんな中、どりぃさんは「中途半端にやっている人といっしょに見られたくない。やるからにはきちんとやりたいという変なプライドはあります」と断言する。
コスプレにも本気だし、技術も極めたい。そんな貪欲などりぃさんの野望は、年齢に左右されないトガッたエンジニアになること。「コスプレする女性エンジニアも増えてきたし、当然若い子に注目がいきますよね。そんな中、自分がどういうアイデンティティをもって、どうやって生き残っていくのかは、まさに模索中。でも、とにかく技術が好きだし、自分のスキルやいろんな経験をアピールしていきたいです」と語る。
(提供:サイボウズ)
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