タイの首都バンコクの通勤列車に乗ると、サラリーマンやOLが「LINE」でチャットし、「ポケモンGO」で遊ぶ姿を見ることができる。
タイのゲームがLINEを通じてヒットすることもある。外国で日本の人気サービスが利用されている光景は、海外のサービスを拒絶しようとする中国とは正反対だ。
タイで以前から人気のネットサービスはLINEに加え、「Facebook」や「Instagram」。Facebookをポータルとして、さまざまなサイトにジャンプする人は多く、Instagram人気から、Instagram映えするのを目指し、似たような外観の店が大量に登場しているそうだ。
また、地場の大手掲示板サイト「Pantip(パンティップ)」から写真を拝借し、勝手に写真をメニューに出す店も目立ってきた。
ゆっくりとやや歪みつつも、スマートフォンやパソコンとネットサービスがさらに浸透している。親日的というよりも外国の文化やサービスを受け入れようとする土地柄なのだろう。日本人による新サービスが続々と発表されている。
地元に密着するタイのバイクサービス
最近のタイで比較的新しく旬なサービスが、バイクを使ったデリバリーサービスだという。
タイ、特にバンコクの街中では客待ちのバイクタクシーがいたるところにいて、地元民はワンブロックでも座席の後部にまたがって移動する習慣がある。ちょっと歩いてバイク乗りを探してサッと移動するわけだ。
そのため、歩道を見ると(それを知らない)外国人だけが汗を流しながら歩いているという光景をよく見る。
また、バイクによるメッセンジャー業者やバイクタクシーの人にお金を払い、レストランから食事を買ってきてもらう生活習慣がある。そして、バイクタクシーはメッセンジャー代わりに書類の配達も行なっている。
バンコクでは小切手で払う会社もまだ多く、バイクタクシーが小切手を持ってくるという光景が日常的だ。
中国では全土の都市部で登場1年という短期間ながら、市民の足として定着したシェア自転車があるが、タイではシェア自転車サービスはあるものの、まるで普及が進まない。
もともと暑くて自転車が走るのに十分広い道路がなく、自転車を運転する習慣がない上に、バイクタクシーがすでに普及しているので、シェア自転車を利用する必要性がないわけだ。逆に、もともと人民が自転車で移動していた中国の多くの地域は、シェアサイクルが普及する土壌があったのだ。
だからこそ、タイでは既存のバイクタクシーを活用するネットサービスが登場している。たとえば「Uber」や、タイやシンガポールなどで強い「Grab」が車の配車のほかにバイクの配車サービスも行なうほか、バイクタクシーを活用したデリバリーサービスも行なっている。
そんなタイで人気のLINEも「LINE MAN」というサービスでデリバリーサービスに参入している。このLINEMANはどのようなサービスなのかLINEMANを使ってみた。
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