税込でも1万円台というエントリークラスのSIMフリースマホ3機種を比較しているスマホ定点観測。この価格帯だとスペックはどうしてもそれほど高くない。それでもサクサク動くのか? ベンチマークや実際のテストで確認してみよう。
主要スペックも似通っている3台
コヴィア「FLEAZ Que」、Wiko「Tommy」、FREETEL「Priori 4」の3台を比較している本企画。端末価格は3機種とも1万円台で、MVNOの格安SIM(通信費)を含めても、2年間でトータルコストは5万円前後で済むという、まさに格安スマホ時代の申し子的存在だ。
しかしスペックはどうしても低めなのも確か。果たしてこれらのスマホはサクサク動くのか? そして3機種それぞれに大きな違いがあるのか? 今回のスピードチェックで見ていく。まずは主なスペックのおさらいからだ。
FLEAZ Que | Tommy | Priori 4 | |
---|---|---|---|
メーカー | コヴィア | Wiko | FREETEL |
本体サイズ |
約66.5×132.4 ×10.35mm |
約71.5×146 ×8.8mm |
約71.5×144.8 ×9.5mm |
重量 | 約125g | 約165g | 約167g |
画面サイズ | 4.5型 | 5型 | 5型 |
画面解像度 | 854×480ドット | 1280×720ドット | 1280×720ドット |
OS | Android 6.0 | Android 6.0 | Android 6.0 |
CPU |
1.3GHz (4コア) |
1.3GHz (4コア) |
1.3GHz (4コア) |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/2GB | 16GB/2GB |
メモリーカード |
microSDXC (128GB) |
microSDXC (64GB) |
microSDXC (128GB) |
国内4G対応バンド | 1/3/19 | 1/3/8/18/19 |
1/3/5/8/18 /19/28/41 |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE対応 | × | ○ | × |
連続通話時間 | ― | 900分(3G) | 1300分(3G) |
無線LAN |
IEEE802.11n (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | 500万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 500万画素 | 500万画素 |
防水/防塵 | ×/× | ×/× | ×/× |
ワンセグ | × | × | × |
フルセグ | × | × | × |
FeliCa | × | × | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | × | × | × |
Bluetooth | 4.0 | 4.1 | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | × | ○ | × |
SIM形状 | microSIM | microSIM×2 | micro+nanoSIM |
バッテリー容量 | 2200mAh | 2500mAh | 4000mAh |
Qi | × | × | × |
生体認証 | × | × | × |
USB端子 | microUSB | microUSB | microUSB |
カラバリ | ブラック | ブリーン、フラッシュレッド、トゥルーブラック | マットブラック、シルバー、ブルー、ピンク、グリーン、パープル(6色同梱) |
MediaTek製かSnapdragonかの違いかはあるものの、いずれも4コアCPUで、軽快な動作につながりやすいメインメモリーも2GBで横並びとなっている。
スクロールと文字入力のテストは片手操作で行うため、小型のFLEAZ Queが有利にも思えるが、とはいえTommy、Priori 4も一般的な5型スマホだ。3機種に明確な優劣がつくのだろうか? まずはベンチマークアプリのチェックから。
低解像度の画面が逆に有利に? ベンチマークはFLEAZ Que!
ベンチマークに使うアプリはいつものように「AnTuTu」と「3DMark」だ。それぞれ3回計測し、各スコアの最大値を掲載している。まずはAnTuTu。
(最高値) | FLEAZ Que | Tommy | Priori 4 |
---|---|---|---|
AnTuTu | 31889 | 22898 | 28895 |
3D | 3216 | 953 | 2382 |
UX | 13031 | 9546 | 12680 |
CPU | 11428 | 8717 | 9923 |
RAM | 4492 | 3735 | 4068 |
まずはFLEAZ Queが常にリードする展開。トータルスコアで唯一3万超え。他のスコアも大差ではないものの確実に勝っている。ディスプレーの解像度が低いためか3Dのスコアが高い数値になりやすいようだ。
わずかな差で2位にPriori 4が続く。細かな型番こそ異なるが、同じMediaTek製CPUなので、それも当然だろう。TommyはSnapdragon 210とクロックは同じでも中のコアが旧世代なこともあり、特に3Dで差をつけられている。また検証中も数字にかなりばらつきがある印象だ。
続いて、3DMarkのスコア。
(最高値) | FLEAZ Que | Tommy | Priori 4 |
---|---|---|---|
トータルスコア | 128 | 0 | 101 |
グラフィックス | 105 | 0 | 81 |
フィジックス | 589 | 490 | 744 |
こちらもトータルスコアとグラフィックスのスコアでFLEAZ Queがリード。ただし動作の軽快さに影響しそうなフィジックスのスコアではPriori 4が勝っている。
残念ながらTommyのトータルスコアとグラフィックススコアは0に。動作そのものが安定しない。何度もアプリが突然終了しつつ、一応3回最後まで計測できたものの、どの結果もトータル/グラフィックススコアは0だ。スペック的に3Dゲームでの動作を期待する人も少ないだろうから、仕方ないところかもしれない。
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