COMPUTEX(台湾・台北開催)の季節がやってきました。筆者は東京から台北入りではなく、香港からLCCを使って台湾第3の都市・台中へ入りました。台中空港は規模も小さいので入国審査も荷物の受け取りもあっという間です。
台北の桃園空港であれば、全通信事業者のプリペイドSIM販売カウンターがあります。一方、ここ台中は国際線ターミナルの1階出発ロビーに中華電信が店を出しているとのこと。
でも、国際線を出てきてすぐ、到着ロビーにもFarEastToneのプリペイドSIMを扱う店舗があるので、ここですぐに現地SIMを入手することが可能です。
支払いは現金のみ。料金はデータ使い放題で3日300台湾ドル(約1100円)から30日1000台湾ドル(約3700円)まで。
自分の滞在日数を考え、10日600台湾ドル(約2200円)を買いましたが、店員によると希望日数のSIMが売切れのこともあるとか。そのときは他の日数のものを買うなり、あるいは出発ロビーの中華電信へ行くといいでしょう。
SIMはすぐに渡され、スマホに入れるとまず3G表示でしたが、すぐに4Gへと切り替わりました。APNは台湾各事業者と同じ「internet」ですがこれも自動設定されたので特に自分で設定もせず、すぐに使えたのは便利。
さて、台中空港からはバスで移動します。バスは台鉄(国鉄のようなもの)の台中駅行きと、高鉄(高速鉄道=新幹線)の台中駅がそれぞれあります。
両者の台中駅は同じ名前でも離れているので注意。台北へ急ぐなら高鉄の台中駅を目指します。156番のバスが約1時間おきに走っていますが、高鉄台中駅に隣接する台鉄新烏日駅まで、A1のバスでも行けるようです。こちらも本数は1時間に1本程度。
バスの所要時間は約45分とのこと。車内ではやることもありませんから、ここで高鉄の台中→台北の切符を買ってみることにします。
高鉄はスマートフォン用のアプリを出していて、いつでもどこでもチケットの予約が可能です。しかも、購入後はQRコードが表示され、それを改札口に当てて入出場が可能。スマホが切符になるんです。
ということで、アプリを入れてさっそく予約。10:25発のバスに乗って、11:39発の高速タイプの台北行きのチケットを買うことにしました。
アプリは特に使い方は難しくは無く、名前やパスポート番号を入力。電話番号は日本の携帯を入れますが桁数が入らないので途中まで入れてそのまま継続。そして、列車を検索してみます。
ところが、検索結果に表示された直近の列車は12時過ぎのもの。11時台が出てきません。予約時間が近いとダメなのでしょうか?
実は、到着したのは5月27日。台湾の祝日は旧暦で祝うものは毎年日にちが変わりますが、今年は端午節(台湾の祝日)が翌週にあり、この日から台湾は4連休だったのです。そのため、高鉄も指定席は満席に近い状態だったのです。
高鉄で台中から台北は高速タイプで約50分、普通タイプで約1時間。自由席で座席に座れなくても苦ではありませんが、せっかくならスマホで指定席を買って乗ってみたかったのです。
何度かアプリで時間をリロードすると早い時間の列車が出ることもありましたが「席がありません」の表示。この日はあきらめて高鉄台中駅の自販機で自由席を買って台北まで移動しました。
でも、これではおもしろくありません。翌日も高鉄に乗る予定があったので、改めてスマホで高鉄に乗ってみることにしました。
夜中にアプリで列車を検索すると、列車は豊富に出てきます。希望の列車を選び、支払い画面に進み、カード情報を入力していくと予約が完了します。チケットの画面をタップするとQRコードが表示されるため、これで列車に乗れるわけです。
朝に台北駅へ向かい、高鉄の改札口のリーダーに予約したチケットのQRコードを読ませます。「ピッ」と音がしてゲートが開き、そのまま乗車可能。カンタンですね。
下車時も同様に改札にQRコードを読ませます。よく見るとほかにもスマホの画面を使っている人がちらほら。オンラインでチケットが手軽に買えるのですね。
外国人でもスマホがあれば手軽に新幹線に乗れる台湾。なかなか便利ですね。高鉄の駅の自販機は混雑していることもあるので、台湾に行く予定のある時はアプリでのチケット購入も試してみるといいでしょう。
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