週間リスキー 第69回
日本のSIMフリースマホにおける初の4G+3G同時待ち受け端末の座はASUSに?
4Gと3Gの同時待受けが可能!ZenFone 3は日本人にこそふさわしい:週間リスキー
2016年06月06日 15時00分更新
※週間リスキーはアックン・オッペンハイマーとやんちゃデジタルKidsたちがテクノロジーとサブカルチャーの交差点からお届けする、たいへんマニアックなコーナーとなっております。初見の方はご注意ください。
今年のCOMPUTEXの目玉と言えばASUSが発表したZenFone3シリーズ3兄弟。Snapdragon 820にメモリー6GBという驚異のハイスペック機「ZenFone 3 Deluxe」、6.8型の大画面にデュアルスピーカー搭載のエンタメマシン「ZenFone 3 Ultra」。そして、背面をガラス仕上げにして高級感を増した「ZenFone 3」。
いずれも日本への投入が待ち遠しいモデルです。しかし、スペックだけではなくこの3モデルで気になるのはあのウワサ。「デュアルSIM対応で、4Gと3Gの同時待受けができる」。さっそくテストしてみたところ、そのウワサは本当でした。
まずは、ZenFone 3 Ultraのグローバル版でテスト。SIMは台湾の3G/4GキャリアであるT-Star(台湾之星)を2枚用意しました。これは台湾の大手キャリア3社が2Gもサービスしているため、2枚のSIMを入れた場合に片側が2Gでつながってしまい、4G+3Gなのか、4G+2Gなのかわかりにくいからです。T-Starならば2Gにはつながらないため、ZenFone 3の片側のSIMが2Gのみ対応ならば、電波をつかまないというわけです。
2枚のSIMを入れてみると、画面のようにT-Starの表示が2つ並びました。アンテナピクトも片方が4Gでデータ通信中、もう片方もアンテナがバリ4でどちらもきちんと電波をつかんでいます。ということで、あっけなく簡単に4Gと3Gの同時待受けができることが判明しました。
とはいえ本当にデュアルなの、ということで、端末状態からSIMのステータスを確認。まずは、SIM1のほう。ちゃんと4Gをつかんでいます。ちなみに、ZenFone 3 UltraのSIMスロットはmicroSIMスロットがひとつと、nanoSIM+microSD(排他仕様)の2つを本体右側面に備えます。
こちらはSIM2側。こちらが本当に3Gかどうかが気になるところでしょう。ご覧のように「UMTS」すなわちW-CDMAの電波を掴んでいます。なお、こちらはデータ通信は利用できず音声通話のみ。とはいえ、これで日本でも2枚のSIMを入れて同時運用することが可能になります。
続いてZenFone 3でもテスト。ブースに展示されていたモデルは「Z012DA」で香港の認証を取っていました。なお、香港だけの認証を取ったモデルを販売するとは考えにくく、各国の認証を現在取得申請中であることから、このモデルにも今後日本の技適など、他国の認証が追加されるものと思われます(まだ、日本での発売予定はアナウンスされていませんが)。
ZenFone 3にもT-StarのSIMを2枚入れて電波サーチしたところ、こちらもZenFone 3 Ultra同様に2本ともアンテナが立ちました。SIMステータスも4Gと3Gをつかんでおり、低価格なZenFone 3でも日本での夢の2枚SIM差しが可能になるのです。
なお、ZenFone 3のSIMスロットは本体の左側で、ひとつのトレイにmicroSIMとnanoSIMを搭載するタイプ。microSDが別スロットになっています。
なお、ZenFone 3 DeluxeにもSIMを2枚入れてみたのですが、展示モデルは電波まわりが動かないように固定されていたためテストはできず。とはいえ、下位モデルに当たるZenFone 3とZneFone 3 Ultraで大丈夫だったので、ZenFone 3 Deluxeでも4G+3Gの同時待受けはできると思われます。ちなみに、SIMスロットはZenFone 3と同じ、micro+nanoになります。
4Gと3Gの同時待受けが可能になれば、もうメインキャリアをひとつに絞る必要がなくなります。ドコモとMVNOの2キャリアを同時に使うこともできるわけです。MVNO側も「ドコモのまま、うちも使ってね」というビジネス展開も可能に。
また、これまで4Gと3Gの同時待受けに対応していた端末は中華機だったので日本で販売される見込みはありませんでした。しかし、ZenFoneは今回発表された3モデルすべてが日本に投入されるはず。1端末で2つのSIMを自由に切り替えできるようになれば、スマホの使い方も大きく変わるでしょう。
今回のZenFone 3シリーズは日本人にこそオススメのスマホと言えそうです。
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