最強ミラーレス一眼「α9」とお安くなった「α7II」、どっちを買うべきか!? 第1回
今日(5/26)発売のソニー高速フルサイズ一眼「α9」と「α7II」を見比べてみた!
2017年05月26日 12時00分更新
動く被写体を撮ってみた!
今回、製品同等機で撮影する機会が得られたので、画質を見てみた。なお、上の写真はクリックで拡大するが、掲載にあたってはメーカーからの要請で6分の1程度にリサイズしている。
室内スポーツでの撮影では精度の高いAFの追従性が確認できる。素早いステップで動き回る選手へのAFの追従性はかなり良好で、複数人がフレームに入ればちゃんと認識もしてくれる。
AF精度は問題ないので素早く動き回る選手をフレームに収めることだけに集中すれば、後はシャッターチャンスを逃さないようにするだけ。それすらも秒間20コマの高速連写とJPEGで362枚まで連続撮影が可能なのでかなり成功率は高くなるだろう。
秒間20コマで362枚の連写となると約18秒間撮り続けることが可能になるので、動きのあるスポーツ撮影ではかなり心強いと思える。
画像を確認する限り、基本的な解像力は高い。感度が低いうちは質感の描写性も高く、階調もかなり広く再現されている感じだ。外光が反射している床の描写を見るとハイライトの白飛びが少くかなり階調が残っているのが確認できる。また室内の暗い部分、暗部での描写力もかなり高い。
高感度での撮影ではノイズリダクションの効果が高いのが確認できる。
ISO 25600くらいまではノイズリダクションの効き具合がよく、ノイズの発生はあるものの、かなり目立たないよう処理されている。もちろん、質感の描写力も高いままだ。
ISO 51200くらいになるとさすがにノイズが目立ってくるが、ノイズそのものがきめ細かく銀塩フィルムの粒子のようなので気になることはないだろう。
ISO 102400を超えた当たりからノイズリダクションの効果よりもノイズや偽色が目立ってくる。最高感度のISO 204800までいくとノイズや偽色は盛大にでてくるものの、無理なノイズリダクション処理がされず、偽色、ノイズをある程度残してディテールへの影響を少なめにしているような感じがする。
偽色やノイズをノイズリダクションで消しても質感のない絵のようになってしまう可能性があるが、しっかり質感を残す方向で処理されているようだ。
最高感度ではある程度ノイズが出るのを覚悟しておく必要はあるが、ISO 51200くらいまでなら実用性の高い高精細な画質で記録が可能だろう。十分な光量が得られない室内での撮影でも期待は持てる。
スポーツ撮影に使うならα9は最適
α7IIをベースにブラッシュアップされた感じで、見た目の変化は少なめだが、新型センサーに強化されたAF機能や連射性能はα7シリーズのスポーツ特化バージョン的にも見える。
AFなどの処理や読み出し速度の向上はスポーツ撮影での利便性を向上するのが目的かもしれない。音のしない電子シャッターやブラックアウトのない連写は報道やスポーツの撮影で活躍できる要素だ。
特にスポーツの場合画面全域での顔認識や瞳認識のAFがしっかり動作すればフレーミングの自由度が上がりピンぼけの失敗が減り、連写コマ数が多ければシャッターチャンスも逃しにくくなる。
これらの機能は技術をカバーすることができ、一眼レフよりも良い写真を撮れる可能性が上がる期待のできるデジカメだ。
とはいえ、50万円という価格は、いかに最強スペックとは言っても手が出しにくいと思われる。ということで、次回は価格が下がってきたフルサイズ機「α7II」を再評価してみたい。
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