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大容量インターネット時代を支える物理インフラ運用の最前線

災害対策基地の役割も果たす海底ケーブル敷設船「きずな」に潜入してきた

2017年05月16日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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災害対策基地として利用できる、きずな号ならではのメリット

 きずな号が他の海底ケーブル敷設船と大きく異なるのは、東日本大震災の教訓を活かし、災害対策の機能を大幅に強化している点だ。東日本大震災では、海底ケーブルや国内ケーブルが一部故障したが、迂回経路が有効に機能し、各キャリアの協力で復旧作業も迅速だったという。こうした経験を元に故障などに災害対策に向けた工夫を施しているのが、きずな号の特徴。具体的には被災地への緊急車両・通信機材の搬入や臨時基地局の設置、臨時海底ケーブルの敷設を前提に船尾に広大な作業甲板を確保するほか、災害地での復旧作業に従事する職員に対する食事や宿泊場所などを提供するという。

NTTドコモの衛星移動基地局「ポータブル衛星車」

NTT東日本の衛星エントランス搭載移動局基地局車

もちろん災害時に効果を発揮しそうなドローンも用意

 今回の見学にあわせ、作業甲板にはNTTグループの災害対策設備が数多く運び込まれており、「動く災害対策基地」としての実力がアピールされていた。東日本大震災のように地上の交通網が麻痺した中でも、発電設備や大型クレーンなどを持つケーブル敷設船であれば迅速に被災地に通信設備を届けることができる。また、会議室はTV会議の設備も用意され、災害時の対策本部として利用することも可能だ。海底ケーブル敷設船の最新鋭の設備を見れば、災害対策時に役立つという話は十分にうなづける。

 今回は1時間30分の時間で普段見られない船の中を見せてもらったが、やはり船という非日常スペースに興奮。「船長室や医務室は必ず右舷にある」とか、「プランクトンの流れで海流をモニタリングする」といった豆知識を聞きながら、見学者たちが童心に戻っていたのが印象的だった。インターネットを支える物理インフラの重要性と、それを支えてくれる人たちの熱意と努力を身近に感じた有明埠頭であった。

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