賞金100万ドルのスタートアップワールドカップ優勝は日本代表ユニファ
アスキースタートアップのセミナー2週連続開催
鈴木:おはようございます! 今回の座談会はまず告知2連発でスタート。
北島:来週、再来週と怒濤の実施となりますが、それぞれの内容おさらいしますか。
鈴木:それでは、ウェブマーケティングのほう北島さん説明お願いします。
北島:広報、ブランディングと我々やってきましたが、企業にとっては大変重要なウェブでもトレンドを押さえてみよう、という目線でのイベント開催となります。
鈴木:今回も第1線で活躍する3名をお招きしました。
北島:アプリマーケで日本有数の位置にあり海外進出も果たしているRepro平田祐介氏、ECなどでの攻めの接客が可能となる『KARTE』でウェブ利用をぐんぐん伸ばしているPLAID倉橋健太氏、ウェブコミュニケーションを促進する『BiNDシリーズ』の開発プロジェクトマネージャーであるデジタルステージの洪泰和氏の3名が登壇します。
鈴木:いま現在の”各社のウェブマーケティング知見”を蔵出しするセッションとなりますね。
北島:そしてCeBITのほうも最終的な登壇企業が決定しましたね。
鈴木:こちらはその名のとおり、3月に開催された日本企業が大挙して100社以上が出展したCeBIT2017についての報告会を、現地で取材したジャーナリストの山口健太氏、長年CeBITの日本窓口として活躍されている日本能率協会でドイツメッセを担当する竹生学史氏をお招きして、現地の様子を写真を見ながらお話をお伺いします。第2部ではCeBITに実際にブース出展した企業、アフロ、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デザインMプラスの3社をお呼びして、展示での様子やその後、欧州でのビジネスについてお話をお伺いします。
北島:ドイツでどう攻めるのか、普段あまり聞けないお話が出そうですね。
世界中から有力ベンチャーが集まったスタートアップワールドカップ
北島:さて、いろいろネタがあるようですが、何から行きますか。
鈴木:2017年3月にシリコンバレーでFenox Venture Capitalが開催した、“スタートアップワールドカップ”で日本代表として出場し、見事優勝したユニファ(関連サイト)の優勝報告会に行ってきました。
北島:名古屋ベンチャーピッチが懐かしいですが、シリコンバレーまで行っちゃうんですね。すばらしい。
鈴木:世界15地域で行なわれた予選を勝ち上った、各ベンチャーの中から選ばれたという。そして優勝賞金が100万ドル!!
北島:ちょっとした調達レベル……。地味に税金とか気になります。
鈴木:それよりも、ここで優勝したことが世界からのさらなる調達につながりそうですよね。
北島:日本発の世界挑戦はなかなかハードル高いですが、実際広がる可能性があるサービスだからこそ、優勝したはずですので期待ですね。
鈴木:報告会には日本語ペラペラでKADOKAWAから『世界の投資家は、日本企業の何を見ているのか?』という書籍も出している、Fenox VCアニス・ウッザマンCEOとユニファ土岐泰之代表取締役が登壇しました。
北島:文字通り優勝カップなんですね。スタートアップイベントでなかなかないよ、こんなトロフィー。
鈴木:さすがワールドカップという名にふさわしい大きさですよね。この初代トロフィーが日本にと、胸アツです。ハイライト映像にはAppleの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏や、堀江貴文氏も映っていますね。
北島:そういえば肝心のユニファがやってるサービスの中身、解説よろです。
鈴木:家族のコミュニケーションプラットフォームをつくっている企業で、保育園や幼稚園に導入するシステム『るくみー』を開発、運営しています。
北島:現場での大変だった写真共有をラクにしてるんですよね。それだけでなく、そのまま家族プラットホームになると。
鈴木:保育士の方や設置したカメラ、ロボットで撮影した画像を家族に届けるという。その枠組みをもとに、次は子どもの行動をIoTで可視化していていくソリューションを開発しているんですよね。
北島:海外で評価されたのは、それら全体ということでしょうか。
鈴木:ビジネスモデルとして、子どもを対象にしたサービスのスタートアップは世界でも少ないとのことで、ユニークさも評価されたそうです。各国の子どもを取り巻く環境の違いと考慮しつつ、今後の海外展開も狙った会見になりました。
雰囲気抜群の世界最大級のスタートアップイベント“Slush”
北島:続いては、イベントまわりですね。
鈴木:今年も行ってきました。Slush Tokyo 2017です。今年からアジア各国で開催されることもあり、ASIAからTokyoに変わりました。
北島:今回も提灯なんですね。会場の雰囲気は変わらず。
鈴木:ですね。独特です。大音量ですし、この中でビジネスの話をするのは……って思ってしまうくらいのお祭り的な雰囲気です。
北島:では会場で見たおもしろ品の解説をお願います。
鈴木:まずフランスのソフトウェア企業で、日本法人が参加していたマジェンシー(関連サイト)です。セミナーや研修、大勢の会議で使える双方向のコミュニケーションシステムをつくっている会社です。
北島:SXSWでも出展しましたね。モノの企業ではないけど、結構な導入実績があるようで。向こうでもボタン押すだけシンプルなIoTハードも展示してました。
鈴木:おおなんと。攻めてますね。参加者のタブレットやスマホに資料を送ったり、質問を受けつてほかの参加者の投票で応える質問を決めたりと、セミナーをインタラクティブにするんですよ。
北島:お次はモノ系?
鈴木:今回、東工大がブースを出していて、学生が開発したプロダクトを紹介していたんですが、その中で起業までに至った製品がこちら。『hapbeat』という、スマホで再生する音楽に連動して振動し、カラダで重低音を感じられるデバイスです。
北島:おーハプティクス系デバイス。
鈴木:いまキックスターター(関連サイト)挑戦中とのことで、応援していきたいですね。
北島:まだ試作感強いですが、今後が楽しみです。斜め上ですが、高齢者向けとかあってもいいかもね。
北島:次の写真は空飛ぶクルマ?
鈴木:クルマではなく、24時間飛び続けるドローンなんです。これはまだまだ開発コンセプト段階なのです、スケールの大きなものでした。
北島:コンセプトものすごいですね。用途やばそう。
鈴木:24時間飛ばすことで、積んだものをインフラ化することができると。開発するのはアイ・ロボティクスという企業でドローンではなく、キモはバッテリー。数十倍の運航を可能にする燃料電池、周辺領域の技術をもっているとのことです。
人類規模の問題を解決する「24時間航行が可能なドローン」のコンセプト発表(関連記事)
北島:最後もモノ系ですね。これもベンチャー?
鈴木:Savioke(関連サイト)というシリコンバレーのロボットベンチャーのプロダクトです。日本ではNECネッツエスアイが代理店契約をしていて、販売するそうです。
北島:ロボットということは何か役に立ってくれるわけですよね。
鈴木:自律搬送ロボット『Relay』といって、ホテルなどで各部屋に飲み物やアメニティーを配送してくれるんです。
北島:意外にかわいいかも。「変なホテル」にすでに入ってたりするのかしら。
鈴木:アメリカではヒルトンやマリオットとかに導入済みとか……。
北島:無人の廊下で向こうからやってきたらびっくりしますよ。ちょっとした学園都市ですねこれ。
鈴木:ビリビリで吹っ飛ばされるわけですね。ちなみにかわいいことにエレベーターの操作も可能だとか。
エイベックスがベンチャーピッチを開催
鈴木:おおお、これはエイベックスではないですか?
北島:2016年に発足したエイベックス・ベンチャーズの発表会です。エイベックス社内の既存事業とスタートアップのマッチングから始まった具合ですが、今後もコラボをバリバリと進めるようです。
鈴木:いまバズってるGet Wildな感じですね。
北島:はい、会場でも流れてましたね。今回登壇されたベンチャーは界隈ではわりとおなじみというか、単純に知っている会社さんが多かったです。
鈴木:ではでは、賞に選ばれたところをご紹介ください。
北島:BONX、InstaVR、クラスターの3社がそれぞれ賞を獲得してましたが、エクストリームなコミュニケーションギア×新たな音楽体験、次世代のアーティスト露出プラットホームまたは大規模イベント×VRといった具合でしょうか。いずれも実現が楽しみです。
鈴木:クラスターは新サービス発表の日にピッチに出ていたんですね。「これは!」と思っているサービスなので楽しみです。
来週のガチ鈴木
鈴木:さてイベント盛りだくさんの3月から4月上旬を走り抜けて、でもまだまだイベントが待ち続けておりますよ。来週は東急アクセラレーターやJR東日本といった大手のプログラムの説明会に参加してきますよ。
北島:既存のも含めると、鉄アクセラレーター、鉄オープンイノベーション増えてますね。
鈴木:そして週末はいよいよSamurai Island Expo'17(関連サイト)が開催ですよ!
北島:4月もなんだかんだでイベント多いね。。。
今週のひと言
鈴木:激辛カレーを食べて胃が痛くなったので生まれて初めて胃薬を飲みました。薬ってやっぱり効くんだね。
北島:プロ野球開幕しましたね。いま私の中で『キャプテン』『プレイボール』熱が高まってます。