アレもコレもほしかったけど大きすぎて断念
沖縄旅行のお買い物タイムというかむしろこっちがメインだったような気もする米軍払い下げ店巡り。北に行っては大きめなペリカンケースを買い、南に下りてはジャンクのRFIDタグにSH-60Bシーホークのパネル、フリースジャケット、ハンヴィーのパーツなどを買いつつ重たい偽装網を泣く泣くあきらめたりしてきました。
最後行ったのは、国際通りの少し東にあるいは軍払い下げ品店。店頭にあったハードケースや木箱にいきなりがっつり食いついて即買いしたあげく、持ち帰るには大きすぎるので発送手続きをしてもらったわけですが、実はまだ店頭で引っかかっています。入口にはまだまだ気になる大物がたくさんあったのです。
そのひとつは小さなテーブル付きの折りたたみ式パイプイス。アメリカの学校にありそうなやつです。店頭には2脚あり、1脚は傷や汚れはあるもののテーブルにはDO NOT SIT ON THE SURFACEと書かれたシールが残っていて、新品のようでした。
もう1脚は中古で、背もたれにU.S.Nとステンシルされています。米海軍ですね。この文字がまたいい感じ! 艦船のブリーフィングルームとかで使われてたのかなーと思ったけど、検索してみたらいまどきの船で使ってるイスって映画館や飛行機のシートみたいな大型の物ばかりで、パイプイスなんて使ってないみたいです。陸上の基地で使われていたのかな?
2脚ともすっごくほしかったんだけど、これもまた前回のハードケース同様、持って帰るには大きいし重すぎます。ハードケースに入るなら一緒に送ってもらえますが、すでに木箱2個で満杯。それに、重ねてみたらはみ出してしまいました。残念~。まぁ持ち帰っても狭いわが家にはおけるような場所もないので諦めます。アメリカの郊外のような玄関横にテラスが付いた広い家がほしいです。
次は木箱を出すときに気付いた大物。巨大なゴミ箱です。ひと口にゴミ箱と言っても形も大きさも素材もまちまちですが、ここで見つけたのは円筒形でフタが付いてる金属製のやつ。セサミストリートでオスカーが住んでるアレです。
ゴミ箱なのに、すっかりつや消しになった金属製だとなんとなくオシャレに見えるから不思議。これが青いポリ製だといかにもな感じでゴミ箱度がアップしてしまうところです。家の前にボーンと置いたりしたいなーと思ったんですが、出入りができなくなってしまうので残念ながらこれもまた却下。家の前が芝生と広い歩道になった広い敷地がほしいです。
錆びてるけど良い味が出てるバケツ
さらにもうひとつは、イスのうしろに置かれていたキャスター付きのバケツ。いい感じに錆びてて、ウチのヤレたハンヴィーを掃除するときに似合いそうです。これもまたデカいんで一瞬躊躇しましたが、普通のバケツよりは重いものの4、5kg程度だし、レンタカーを返却したあとは空港までクルマで送ってくれるので、持ち運ぶのはチェックインカウンターまで。3連敗というのも悔しいし、まぁなんとかなるかということで持ち帰ることにしました。
ちょっと失敗だったのはビニール袋に入れたこと。当然、中身が丸見えの状態で羽田の手荷物受取場のベルトを流れてきます。なんで紙袋とかに入れなかったのか……。
全体的に汚れていたり錆びたりはしていますが、取っ手やキャスターも動くし、ガッシリしているのでまだまだ使えそう。最後にちょっと恥ずかしい思いをしたものの、いい買い物だったと思います。いかにもアメリカっぽい無骨なデザインもお気に入りです。
米軍払い下げ品ということでNSN(物品管理番号)やパーツナンバーからスペックを確認しようと思ったんですが、貼られているのはWHITEとIMPACT PRODUCTS, LLCと書かれた赤いラベルのみでした。いつもならNSNからいろいろと追いかけるんですが、今回は別のアプローチでチェックします。
まずは会社名。IMPACT PRODUCTSを検索してみると、ありました。インパクトというとすぐエヴァ的な物を想像してしまってなにやら凄そうですが、普通に掃除道具のメーカーでした。製品名は# 260, Oval Galvanized Steel Bucket with 2” Casters。モップ用のバケツで、水切りユニットとのセットもあるそうです。
次にこのメーカーが軍と取引があるのかを見てみます。会社名でCAGEコードを検索してみると64848が割り当てられていました。住所も電話もピッタリ一致するのでこのコードに間違いありません。しかし取引があるものの納入品一覧に出てきたのは、掃除に使うスプレーボトルとトイレ掃除用のモップだけ。バケツはありませんでした。軍の物資として発注・納品された物ではないので、民生品を購入したか、基地内の学校やレストランなどで使われていたのかもしれません。
サイズは縦横43×36cmで高さは38cmほど。容量は26クォートで、リッターに直すとおよそ24.6Lも入ります。バケツの重さと合わせると30kgにもなるんで、そりゃキャスターが付いてるはずですよね。
ラベルの下には2、4という目盛りがエンボス加工されていて、目一杯だと6ちょっとといったところ。単位が書かれていませんが、ガロンなのだと思います。クォートというのはクォーターと同語源で4分の1の意味で、1クォートは1ガロンの4分の1。26クォートだと6.5ガロンなのでピッタリです。
素材は亜鉛メッキ鋼板。トタン板みたいなやつです。亜鉛メッキをすることで錆びにくくなっているはずなんですが、長年使われていたのか、底は真っ赤。でも亜鉛は鉄より腐食しやすく、鉄の身代わりになってくれるので全体的にはそれほど腐食は進んでいませんでした。磨いて綺麗にするよりもこのままの方が味わいがあっていい気がします。錆が進むようならクリア塗装をすれば大丈夫。
すっかり店頭で引っかかってしまいましたが、大物を買いまくったので十分お腹いっぱいというか、もうお財布が限界。ヒモが緩んでいても中身がないのでは出てくる物もありませんので、店内は見て回るだけにします。
レジを打ってもらっている間にふと横のガラスケースを見ると、そこにまた気になるモノがありました。ナイフで有名なオンタリオのレスキューカッターです。これも前からほしかったやつ!
もうお腹いっぱいではありましたがデザートは別腹。追加オーダーをお願いしますとばかりに、これも購入しました。
NSNは4240-01-570-0319で、名称はRESCUE HOOK STRAP CUTTER。CAGEコードは2V376でメーカーはニューヨークにあるONTARIO KNIFE COMPANY。昔から米軍にナイフなどを納入しているメーカーです。発注元はDLA(米国防兵站局)で、海兵隊と海軍で使われているようです。
本体は6061-T6アルミニウム製。スマホケースや自転車のフレームなどでも使われている、軽くて丈夫な耐食性合金です。刃は窒化チタンコーティングされたステンレス製。
レスキューカッターはパラシュート降下時に絡まったヒモを素早く切るために開発されたそうで、緊急時にヘリや自動車のシートベルトを切断するのにも使えます。ハンヴィーに装備しておきたいなと思っていて、以前からいつか買おうと思ってました。
使うときはグッと握りしめて引っかけ、そのまま引っ張るだけ。刃が内側に付いているため安全性が高いのが特徴です。
これで沖縄での買い物は終了。でもまだまだお店はたくさんあるし買いたい物もたくさんあります。帰ってくるなりもう一度行きたくなりましたが、お金を貯めないと買い物どころか行くのも無理。当分は沖縄物産店で『海ぶどう』とか『もずく』とか『シークワーサージュース』を買って沖縄気分を味わうだけで我慢します。

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