「X910」と「Z810X」、パネルは違えど
主要な高画質技術や機能はほぼ同じ
まずは2つのシリーズの概要から紹介していこう。有機ELパネル採用のX910シリーズは、65V型(予想実売価格 97万円前後)と55V型(同75万5000円)の2モデルをラインアップ。
液晶パネル採用のZ810Xシリーズは、65V型(予想実売価格 68万円前後)、58V型(同45万円前後)、50V型(同38万円前後)の3モデルとなる。
入出力の装備やチューナー数といった主要スペックはまとめて紹介してしまおう。なぜなら、この2つのシリーズはそうした面での機能やスペックは共通だからだ。
HDMI入力は4系統。すべて4K/60p(4:2:2 12bit)や4K/60p(4:4:4 8bit)、4K/24p(4:4:4 12bit)といった入力に対応する。
このほか、コンポジット入力や動画を保存したUSBメモリーなどを接続できるUSB端子を備える。ネットワーク端子もあるがWi-Fiも内蔵する。
内蔵チューナー数は、地デジ×9、BS/110度CSデジタル×3、スカパー! プレミアムサービス用チューナー×1。地デジが9チューナーなのは、対応するUSB HDDを増設することで地デジ6チャンネルを全録できる「タイムシフトマシン」機能に対応しているため。
東芝の高級モデルとしてはもはや定番と言える装備だが、こんな強力な録画機能を備えたテレビはほかのメーカーにはない。
そして、大量に蓄積した番組の検索はもちろん、YouTubeの動画などもまとめてさまざまな切り口で検索・視聴できるクラウド機能「みるコレ」にも対応。
動画配信サービスは、「Netflix」「ひかりTV 4K」「アクトビラ4K」「dTV」と、4Kコンテンツを扱うサービスも含めて幅広く対応する。
高画質エンジンは、X910が「OLEDレグザエンジンBeauty PRO」、Z810Xが「レグザエンジンBeauty PRO」となる。
新たに搭載された「美肌リアライザー」により、白飛びしがちな肌の階調をきめ細かく再現する機能をはじめ、24コマの映画やアニメ、60コマのテレビドラマなどコンテンツのコマ数に適応して、複数フレームを参照する「アダプティブフレーム超解像」、元の画像との比較を行って精度の高い超解像処理を行う自慢の機能も、元の画像との比較を2回行う「熟成超解像」として実装している。
このほかに、AIの学習機能を盛り込んで通常の映像(SDRコンテンツ)をHDRに近い高輝度情報を備えた映像として再現する「AI機械学習HDR復元」など、東芝自慢の高画質技術はどちらにも共通して搭載されている。
それぞれの違いは、有機ELと液晶という2つの表示ディスプレーの特性に合わせて最適化されているということだけだ。
有機ELのX910では今までにない黒の再現や暗部の階調表現能力に合わせたチューニングが行なわれているし、液晶のZ810Xでは直下型LEDバックライトのエリア駆動の制御をすることなどが主な違いだ。
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